生活スタイルの変化が、低輝度需要を生んだ?
WWDC18で発表された新macOS「Mojave(モハべ)」には、画面全体の輝度を下げるダークモードが実装されました。でも、なんでmacはダークモードを実装したんでしょう? ちょっと仮説を立ててみました。
僕たちの身近なサービスだと、TwitterやYouTubeがダークモードを実装しています。iOS11は環境設定内の「アクセシビリティ→ディスプレイ調整→色を反転」で画面色を反転できますが、これはダークモードとはちょっと違う気がするのでノーカン。
これらのテック企業がダークモードを実装している理由とは? これはひとえに、僕たちがディスプレイを見る時間が増えているからだと思います。さらにいうなら、企業側がダークモードという目に優しいモードをあえて用意するほど、僕たちはおはようからおやすみまでディスプレイを見つめるようになったからでは…と。
寝る前にTwitterやYouTubeをチェックする行為は、スマホ中毒というほどでもないと思います、今の世の中なら。とはいえ、煌々と光るディスプレイを寝る直前まで眺めるのは健康的とはいえません。ユーザー側で画面輝度を下げることもできますが、Twitterが「寝る前は画面輝度を下げましょう」とかいうのもどうなんでしょ。
そんな感じで、デバイスがユーザーの生活により密着するようになり、デバイスありきの新時代バイオリズムを想像できたハイリテラシー企業が生んだデザインソリューションが、ダークモードなのではないかと。名前もかっこいいですしね、Dark Mode。
その流れで今回のmacOS版ダークモードをみてみると、やはり就寝前や夜間での使用を推しています。文字が見やすくなるため、WWDC会場では文字とにらめっこするのが生業のコード開発者たちにも大絶賛でした。これも、Appleが日々Macを使う人のためを思ったとするなら、アクセシビリティ的な考えといえるかもしれません。
実際、これから寝るってときに明るいディスプレイを眺めて瞳孔を小さくするのは、概日リズムに反してますよね。寝る数時間前はPCやスマホなどのディスプレイから離れましょうって言いますけど、できるかどうかは別ですし……。
そんな暮らしになっちゃった人類とディスプレイの関係を思うと、ダークモードを実装するところはこれから増えるかも&増えてほしいなと思います。はじめから低輝度なアプリは、それはそれで勝利です。ネイティブボーンダーク。