Apple(アップル)の年次デベロッパー向けカンファレンス「WWDC」が今年も開催されました。去年のWWDCでは大量のハードウェアが発表されたこともあり、ギズはウキウキ・そわそわしながらを実行。ところが、ハードウェアは…いっこうに…発表されず…。シクシク…。

あ、でも、そうでした。去年のWWDCが特別だっただけで、このカンファレンスは本来ソフトウェアにフォーカスを当てたものなんですよね。

というわけで、新macOSのダークモードの格好良さに助けられながら、逝きかけた心を持ち直し、発表されたことをまとめてみましたよ。iOS 12だとマルチプレイARが、そしてwatchOS 5だとトランシーバー機能が楽しそうです。他にも發表されたことがモリモリあるので、是非こちらでチェックしていってくださいな。

1. カッコいいよ、macOS Mojaveのダークモード

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今年のmacOSの名前は「Mojave(モハーヴェ)」。これは砂漠の名前が元になっていて、とってもピッタリなネーミングなんです。砂漠は昼は暑いけど夜は寒いですよね。macOS Mojaveにも夜があるのです。そうです。このなんともクールなダークモードです。カッコ良いです。目に優しいです。サイコーです。よほどのバグがない限り公開一週間以内にアプデします。でも公開日は分かりませんでした。

macOSのダークモード実装に思うこと。人類みなディスプレイの見すぎなのかも

もちろんMojaveの新機能はダークモードだけではなく、デスクトップのファイルを整理してくれる「Stack」機能が追加されたり、Finderで写真のメタデータが見れるようになったり、Finderの便利なファイルちょい見機能「Quick Look」からドキュメントにサイン&動画の長さを編集できたり、スクリーンショットの編集機能が追加されたり、iOSから派生した新アプリが4つ来ていたりと超モリモリ。詳細なまとめはこちらです。セキュリティーとプライバシーもアップですよ。

macOS Mojaveアップデートまとめ:ダークモードやファイル整理機能追加 #WWDC18

2. みんなで楽しいiOS 12のAR機能

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iOS 12では、ひとつのAR環境に複数のデバイスが接続できるようになります。たとえば画像にあるLEGO(レゴ)のデモでも、実際に作ったLEGOを基点にふたりの人が様々なARオブジェクトを配置して楽しんじゃっているわけです。ARのマルチプレイは妄想の映像化をリアルタイムに誰かと共有できる夢の技術。早くARスマートグラス来ないかぁ。

新しいARKitがやべえ! 本物とバーチャルのレゴの区別がつかないレベル #WWDC18

3. iOS 12:共有できるARオブジェクト

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Pixarと協力しながら策定された「USDZ」というARファイル形式。様々な場面(ニュースアプリ、ウェブサイトなど)にARオブジェクトが埋め込めるようになるほか、ファイルを共有することもできるので面白オブジェクトを見つけたら誰かに送りつけてやりましょう。あらゆるARオブジェクトで、「部屋に置いたらこうなるのかぁ」と妄想できます。

4. watchOS 5:子供心くすぐられるトランシーバー機能とその他

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watchOS 5ではApple Watchが各種エクササイズを自動認識できるようになったり、ウェブサイトが開けるようになったり、Siriがさらに統合されたりと新機能がモリモリ腕に届くみたいですが、一番楽しそうなのはトランシーバー機能です。タップ中だけ音声を送るという、まさに子供の頃に夢見た腕に装着するトランシーバーがApple Watch同士の接続で可能に。こりゃあもうスパイごっこするしかない!

watchOS 5見参! 期待のあの機能は搭載されているの? #WWDC2018

5. Animojiにカスタムできる「Memoji」が追加され、Facetimeでも使えるように

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Animojiが「舌」に対応し、4つの新キャラが投入され、カスタムAnimojiが作れるという「Memoji」が発表されました。Memojiは特にすごくて、本当に色々な要素をカスタムできます。そしてお待ちかね。Facetimeがグループビデオ通話に対応すると共に、Animoji/Memojiを付けながらできるようになりました。ギズと仮想・仮装パーティーしませんか?

6. お手軽AR定規アプリ「Measure」

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すでにサードパーティー製のアプリがありますが、Apple純正のAR定規アプリ「Measure」がiOS 12から追加されます。始点に標準を合わせてタップし、別の場所に合わせてタップすれば距離が測れるお手軽さ。スマホがメモ帳・カメラ・カレンダーの代わりになってから久しいですが、とうとう定規にもなっちゃいましたね。あと紙に印刷された写真に向けると縦横の大きさが一発で分かったりもします。

定規いらなくなりそう! Apple純正のARアプリ「メジャー」が発表 #WWDC18

7. 古いデバイスに優しいiOS 12

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iOS 12は2013年に発売されたiPhone・iPadにも対応するだけでなく、なんとアプリの起動やキーボード・共有メニューの表示が大体倍速になるという良心っぷり。カメラに至っては70%も高速になっているので、いよいよ買い替えづらくなってきました。でもだからといって新製品は発表して欲しかったよ! あ、されてましたね

WWDC18終了。本日発表された新製品まとめ

8. 人にも優しいiOS 12

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おやすみモードが進化し、通知をブロックする期間をサジェストしてくれるように。たとえば「この場所を離れるまで」とかにできるので、ブロックしっぱなしが減りますね。

あと、通知がまとめて表示されるようになります。ダーっとある通知を一個ずつ消すのか、全部まとめて消してしまうのか、といった葛藤とはおさらば。

そして新たな「Screen Time」という機能では、あなたのアプリの使い方の分析レポートが見られます。使いすぎなアプリには時間制限を設けて、現実世界に戻りましょう

iOS12の「通知」機能に期待。僕らはさらに機器と仲良くなれる #WWDC18

9. iOS 12は新機能・新アプリ続々

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写真アプリは写真の共有をサジェストしてくれるようになります。共有すべき相手と写真を自動で選択してくれるほか、共有した相手もそこに後から写真を追加できたりと「あの写真送ってー」のやりとりが減ること間違いなし。あとは、人力で集められたニュースを表示するニュースアプリと、株価アプリの「Stocks」に関連ニュースが表示されるといったところ。使う人にはダイレクトに影響がありそうな、寄りそった機能ですね。

10. さらに便利になったSiri:アプリ起動なしでできることが増えました

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Siriに追加される機能のひとつが「ショートカット」というもので、これはひとつフレーズに一連のアクションを結びつけることが可能になります。たとえば「帰宅しよう」のワンフレーズで、現在地が取得されると共に家に着く時間を導き出され、その旨が家族にメッセージで送られ、家のエアコンが設定温度で起動、という感じ。あと今の状況を鑑みて必要そうなショートカットを出してくれるみたいなので、機能すればとても便利そうです。そしてサードパーティー製のショートカットも出るので、めちゃカスタムできます。これらの設定は「ショートカット」アプリから。

今回のSiriさんアップデートの目玉は「ショートカット」機能。ある動作を指定のフレーズで一気に #WWDC18

11. CarPlayでGoogle Mapが使えるよ!

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車やバイクの画面でアプリが使えるCarPlay。これまではナビアプリはApple純正のMapsのみの対応でしたが、サードパーティー製が解禁です。Google MapsやWazeが使えるのは大きいですよね。

12. マジパンは? 「NO.」

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ないみたい。でもiOSアプリをMacでも実行できるようにしようとする動きはあるようで、これらの詳細は2019年に判明しそうです。

macOSとiOSを統合しないの? #WWDC18

それにしてもハードウェアの無さには意気消沈してしまいました。MacBookらのCPUアップグレードもないなんて…。でもこれが本来のWWDCなんですよね。うんうん。あとはもう今年の秋イベントを楽しみに生きることにします。ではまたー。

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Source: Apple

ギズモード・ジャパンより転載 (2018.06.05公開記事)