イメージ回復に必死。Uberが新広告キャンペーンに約550億円を費やす

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  • author そうこ
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イメージ回復に必死。Uberが新広告キャンペーンに約550億円を費やす
Image: Alex Millauer / Shutterstock.com

1度ついた悪いイメージ、過去の過ちを払拭するのは容易なことではありません。たとえ、企業トップが変わったとしても、消費者の企業に対する印象はすぐには変わりません。だから、Uberも本気です。

昨年、悪いニュースが続々と続き、地に落ちたイメージを回復しようと、Uberが新広告キャンペーンに5億ドル(約550億円)もの予算を打ち出したというのです。

5億ドルキャンペーンを報じたのは、ネタ元のThe Information。5月に米国&カナダでスタートした企業広告の一部には、昨年新CEOに就任したダラ・コスロシャヒ氏自らが出演して力強く語るテレビCMも。

「今、会社としてもっとも根幹にある価値観の1つは、常に正しくやるということです」


「もし、これに沿えないことがあれば、それを公開し、責任をもって対応していくことを誓います。Uberのため、Uberを毎日使う人たちのため、より良い道を描いていくことを、ここに約束します」

つまり、この新キャンペーンは、「今までさんっざん本当ごめん、これからがんばるから許して」という、ある意味では謝罪キャンペーンとも言えるわけで。誓い(謝罪)は、Uberの乗車ユーザーだけでなく、運転ユーザー、そして社員に向けたものでもあります。

Video: Uber/YouTube

The Informationいわく、今回の広告は社内的に、なかなか物議をかもしたそうで。会社トップのコスロシャヒCEO自身が大きく出演し、謝罪トーンで語るわけですし、過去のUber騒動を知らない人からしたらわかりにくい内容といえるわけで、これに違和感を覚え、意義を唱える社員がいたとしても理解できる話です。

でも、それこそがUberの覚悟。5億ドルという広告予算の上に、CEOがしっかり語る覚悟があってこそ、イメージ回復に期待ができるのでしょう。逆にいえば、これくらいやらないと難しいレベルだと。Uberは、今、本当に膿を出し切ったのではないでしょうか。

ちなみに、UberライバルのLyftは、Uberゴタゴタに乗じて、悪者のUberと正義の味方のLyftという図を描き、市場シェア拡大を狙って数千万ドル(数十億万円)の広告費用を使ったというもあります。今、広告業界にとってライドシェア企業はいいお客さんですね。


Image: Alex Millauer / Shutterstock.com
Source: The Information, YouTube

Melanie Ehrenkranz - Gizmodo US[原文
(そうこ)