あなたの自宅に、パソコンはありますか?

実は今、日本の若者はパソコンのスキルが先進国のなかでも低いと言われています。内閣府の「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」(2013年)によれば、日本を含めた7カ国の若者(13歳〜29歳)の中で、日本は圧倒的にパソコンの所有率が低かったのです。学校でも、自宅でも、パソコンを利用する機会が少ないことが、パソコンのスキルを低下させているわけです。

しかし、ビックカメラの公式サイトを見ると、「自宅での学習に役立てるため」「子どもの将来のため」に、子ども用のパソコンを購入するケースが見られるなど、変化の兆しがあるのも事実です。

そんな折、日本では2020年から小学校で、パソコンを活用したプログラミング教育の必修化がはじまります。では、なぜ今、プログラミング教育が必要なのか?

そこで、生徒の約6割の子どもたちがパソコンを持参、活用しているという、小学生向けのプログラミング教室「Tech Kids School 」を運営するCA Tech Kids代表の上野朝大(うえの ともひろ)さんに、プログラミング教育の重要性と、プログラミングを学ぶメリットなどについてお話を伺いました。

新時代を生き抜くために、進化する「IT」のコアとなる技術を理解することが必要

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上野朝大(うえの ともひろ): 2010年、新卒でサイバーエージェントに入社。インターネット広告営業、マーケティング事業部長、アプリプロデューサーを経て、2013年5月同社グループの子会社として株式会社CA Tech Kidsを設立し代表取締役社長に就任。事業の立ち上げ、経営を行う一方で、一般社団法人新経済連盟 教育改革プロジェクト プログラミング教育推進分科会 責任者のほか、文科省プログラミング教育関連各種委員も務め、プログラミング教育の普及、推進に尽力する。
Photo: 木原基行

—— 小学校でプログラミング教育が必修となった理由は?

上野氏:今の時代は「第4次産業革命」と呼ばれています。蒸気機関(第1次)、電気(第2次)、コンピューター(第3次)の発明により、社会は大きく変革しました。そして今、第4次産業革命のキーとなる技術が、インターネットビッグデータ人工知能といった「IT」です。

安倍総理は、「日本の若者には、第4次産業革命の時代を生き抜き主導していってほしい。このため、初等中等教育からプログラミング教育を必修化する」と述べています。これは、人間よりもコンピューターが賢くなる現象が2045年ごろに起きる予測を受けて、人はよりクリエイティブなスキルが必要になると考えられているからです。

変革する次代を担う現在の子どもたちは、そのための手段でありコアとなる技術、プログラミングを知り、理解しなければならないというのが大きな理由ですね。

—— 小学校から必修化にする目的の1つに「論理的思考を育む」ことがあるようですが?

上野氏:それは、かなり矮小化された話ですね。論理的思考だけなら国語などで学んだほうがいいと思います。論理的思考はプログラミングをやることで身につくものであって、Tech Kids Schoolでは、論理的思考を育むためにプログラミングをやっているわけではありません

コンピューターやプログラミングにふれることで、創造力と論理的な思考でサービスや仕組みをつくり、課題を見つけて、解決していく。探求的な考え方を小学校段階から学ぶことができるわけです。

もちろん、プラグラミングを習得したすべての子どもたちがプログラマーになるわけではありません。しかし、プログラミングを通じて得た、自由な発想でモノやサービスをつくりあげるクリエイティブなスキルは、ITを活用することが当たり前となる新しい時代を生き抜くために必ず役立つと思っています。

プログラミングを習得することでテクノロジーという「武器」が手に入る

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Image: Tech Kids School

—— 子どもたちがプログラミングを身につけることで、どんな未来が待っていると思いますか?

上野氏:一番大きな変化は、プログラミングを自分で使いこなし、積極的にできるようになることで、テクノロジーを武器にできることです。

Tech Kids Schoolの子どもたちのなかには、老眼のおじいちゃんが新聞の文字が読みづらいので、おじいちゃんでも読みやすいニュースサイトをつくっている子どもがいます。また、ベジタリアンの子どもが、ベジタリアンについての理解を深めてもらうためにスマホアプリをつくりました。

これまでは、企業がつくってくれるのを待つだけでしたが、プログラミングができれば、ちょっと自分でつくってみようかということができるわけです。

これからの新しい時代は、プログラミングを含めたITリテラシーは自分の財産・価値となり、これを武器として生活や仕事などの身近な問題を見つけて解決することがスタンダードになっていくと思います。これは、社会生活の底上げにもなるし、人々の生産性がさらに上がることにつながると感じています。

親の心配をよそに、パソコン初心者の子どもは自然に覚えていく

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Image: Tech Kids School

—— 授業を受けている子どもたちの反応は?

上野氏:弊社の教室の場合は、毎週2時間、年間40回の授業があります。それが3年間続くので、合計120回のカリキュラムとなります。1年目は、マウス操作を基本にした簡単にプログラムを組むソフトを使い、2年目からは、スマホアプリやゲームアプリなどの開発に使われる本格的なプログラミング言語を使って、自分のアイデアを実現する力を身につけていきます。

このカリキュラムを聞いた大人は、「パソコンを使ったことがない子どもでもできるの?」「プログラミングはハードルが高いのでは?」と思うかもしれません。でもそれは、大人の尺度であって、子どもたちはまったく違います

パソコンにまったくさわったことがない子どもでも、ボタンがあれば押すし、マウスがあれば動かします。パソコンはITリテラシーを養うために欠かせないツールですが、子どもたちは単純におもしろそうだからやってみるわけです。パソコンの操作はやっていくうちに自然と覚えますからね。

子ども専用パソコンは、小型軽量で安心機能搭載のWindows 10モデル

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Image: TAGSTOCK1/ Shutterstock.com

上野さんのお話から、プログラミングを習得することは、知識や技術を身につける以上に、子どもたちが社会人になったときの生き方を左右することのようにも感じます。そこで考えたいのが、どんな職業においてもITを活用することが必須となる未来を見据えた、子どものためのパソコンを選びです。

Tech Kids Schoolでは、約6割の子どもが自分のパソコンを持参しているそうなので、手軽に持ち運べる小型・軽量・薄型のモバイルタイプがいいでしょう。また、好奇心旺盛な子どもたちを安心して見守るための機能セキュリティー機能の有無も大きな選択肢となります。

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Image: ビックカメラ

ASUS T103

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10.1型ディスプレイ、約870gの小型軽量のモバイルPC。ディスプレイはマルチタッチ対応スクリーンとなっており、キーボードカバーを外すとタブレットとしても利用可能。約14.6時間のロングバッテリーも魅力的です。詳しくはこちら

子どもにパソコンを使わせる上で気になるのが、有害なサイトや有料サイトへのアクセス。また、ゲームに熱中してしまい生活に支障が出るといった面も不安要素です。そこで、おすすめなのが、最新のWindows 10を搭載したパソコンです。

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Image: ビックカメラ

Windows 10には「ファミリー機能」が搭載されています。Microsoftのアカウントがあれば設定は簡単。有害サイトへのアクセス制限で安全性を確保したり、使用するアプリやゲームを制限することで課金を防止。また、パソコンの使用時間を制限することが可能なので、使いすぎを未然に防ぐことができます。

ASUS TP203NA

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12型のタッチディスプレイを搭載したノートPC。キーボード部分を360度回転させることで、プログラミングの際にはノートPCとして、動画閲覧やゲームを楽しむときはタブレットとして使用できます。詳しくはこちら

インターネットに接続したパソコンで心配になるのが、ウイルススパイウェアといったインターネット経由でやってくる脅威。こればかりは、自分で身を守るしか方法がありません。

Windows 10は、標準で最新のウイルスやスパイウェアなどを防御する「Windows Defender」というセキュリティー機能を搭載。インターネット上で日々生まれる脅威に対して素早く対応することで、パソコンを被害から守ってくれます。

また、他人にパソコンを使われてしまい、個人情報などを盗まれたり悪用されるという危険性も、Windows 10の「Windows Hello」が解決。パスワード認証の代わりに、顔認証や指紋認証といった生体認証を使うことで、セキュリティーをより強固なものにできます。万が一パソコンが盗難にあったときでも、悪用されることを防げます。

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10.1型のマルチタッチディスプレイは360度回転可能。利用シーンに応じてさまざまなスタイルにすることができます。付属のタッチペン「REAL PEN」は、紙に鉛筆で書くような感覚で絵や文字を書くことが可能です。詳しくはこちら

最近のノートPCは、タッチパネルに対応しキーボードが取り外せたり、360度回転することで、タブレットPCのように使える、いわゆる2 in 1タイプが人気です。

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Windows 10 搭載パソコンですぐに楽しめるプログラミング学習コンテンツ
Image: 日本マイクロソフト

プログラミングをする場合にはキーボードを使ったノートPCスタイルで、動画閲覧や読書といった楽しみ方をする場合にはタブレットPCスタイルにするなど、1台で使い分けができるので、子ども専用パソコンだけではなく、お父さんやお母さんも使う家族共有パソコンとしても適しています。

来たるべき小学校でのプログラミング教育必修化への備えとして、第4次産業革命で生き抜いていかなければならない子どもたちのためにも、少しでも早くプログラミングを学ばせることは、創造力や問題解決能力を養う意味でもよいことです。

そのためには、まず必要な道具から。新しいパソコンで、子どもと一緒にプログラミングにチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。

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(2018/06/14 18:29編集部追記:文中の製品名およびリンク先を修正いたしました。)


Image: ビックカメラ , Tech Kids School , 日本マイクロソフト

Photo: 木原基行

Source: ビックカメラ