エンジン音もデザインする時代に。
日本では、かつてトヨタのハイブリッド車「プリウス」が登場したとき、そのエンジン音の静かさから歩行者が自動車に気付かずぶつかった……なんて話を耳にしました。
近年は完全に電力で走るEVが世界中で開発されており、同じく静かに走る車と歩行者との事故が懸念されています。アメリカでは、2020年に低速走行中に車が音を出すことを制定する動きもあるくらい。
各メーカーもいろいろと趣向を凝らし、たとえば日産のコンセプトカー「IMx」なら美しい効果音みたいな電子音を、BMWの「i8」はエンジン音らしい排気音を人工的に出すようになっています。
Jaguar(ジャガー)の新車「I-PACE」はといいますと?
SFっぽいワープ音がフィーーーーーーンと唸るよう作られているんです。
そして、実際に運転してみるとこのように聞こえます。
せっかく電気自動車になって静かになったのに、何かしらの機械音をわざわざ作っちゃうという矛盾。でも実際に乗ったら無音には違和感を覚えるでしょうし、これまで100年近く自動車を運転してきた人間は、そう簡単にアタマを切り替えられるものではないのかも。
そこでEVがブチ当たる課題のひとつは、「そのエンジン音をいかにデザインするか?」ということ。音が避けては通れない問題なのは、各社が違う人工エンジン音を作っていることからも明らかです。
ちなみにEV化するハーレーダビッドソンは、まるでジェット機のようなエンジン音になるとのこと。同じくガソリン車だと爆音のPorsche(ポルシェ) やFerrari(フェラーリ)も、どんなエンジン音になるのか気になりますね。
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Source: SoundCloud, YouTube(1, 2) via The Verge
(岡本玄介)