大都市ほど有効そう。
時代遅れの道路インフラや破綻しかけのシステム、そして人材不足に直面していたアメリカのデトロイト。交通課の人たちはがんばって市の交通ネットワークを維持していましたが、それで精一杯。市民からの苦情で交通の問題を認識しているような状態だったそうです。もちろん予算も不足。
そんな中でデトロイトは、市内5カ所に「世界一スマートな交差点(The World’s Smartest Intersection)」を設置。世界一スマートな交差点とは、通過する車両や付近の歩行者を認識し、周囲のコネクテッドカーや交通局の管制システムと共有できる交差点のことです。
交差点内(歩道を含めた半径20〜30mくらい?)の歩行者を検知して、近くのコネクテッドカーのコンソールに情報を共有する様子が紹介されていました。交差点内での事故を減らしてくれそう。
おもしろいのが車両を検知して信号を調整する機能。個人的にいいなと思ったのが、自転車向けの機能です。
信号が黄色に変わるギリギリ直前で自転車が進入した場合、なんと青信号を延長。自転車が渡りきるまで赤にしないで待っていてくれるのです。
自転車のスピードだと、信号が黄→赤に変わる時間って結講短いと思うんですよね。車だったら信号が黄になったのを確認してからでも交差点を抜けられますけど、人力機関の自転車だと交差点の中で赤になっちゃってヒヤヒヤすることがたまに…。
こんな機能がすべての交差点にあれば、もっと安心して自転車でお出かけできる気がします。
緊急車両の出動をサポートする技術「Emergency Vehicle Preemption(EVP)」を用いることで、現場への到着するまでの時間が20%削減。動画を見ると、EVPオンだと交差点突入時に減速していません。詳細は記されていませんでしたが、スマート交差点で緊急車両を検知、次のスマート交差点の信号を調整して、安全に通過できるようにしているのだと思います。こうした車両にはお世話にならないのがいちばんですけど、いざというときにさくっと到着してくれるなら安心できますね。
限られた予算の中でこうしたテクノロジーによるソリューションを採用するのはなかなかの英断かなと思います。最近自転車が多いですし、東京でも導入されないかな。
Image: Moivision
Source: Moivision
(かみやまたくみ)