子どもを寝かしつける時間になったら何をしますか? 楽しい絵本を読みきかせたり、オーディオブックを流したり、アニメ動画を見せたりするでしょうか? 最新の研究では、子どもの脳の発達には、寝るときに絵本を読み聞かせるという定番の方法が一番いいことがわかりました。

脳の発達によいのはどれ? 音声のみ、アニメ、絵本の読み聞かせ

2018年の「Pediatric Academic Societies Meeting」で、シンシナティ子ども病院の小児科医であり研究者のJohn Hutton博士による研究が発表されました。物語を伝える様々な方法に対して、子どもの脳がどのように反応するかを調べるために、Hutton博士は約4歳児の子ども27人をfMRIの装置に乗せ、脳の様々な領域の活動とその領域間のつながりを調べました。子ども用絵本の作家Robert Munschのお話を、音声のみ、アニメ動画、音声付き絵本の3つの形式で子どもに伝えました。

音声のみの場合、子どもの脳の言語領域が活性化しましたが、他の領域とのつながりはそれほどありませんでした。Huttonは、子どもは聞こえている内容を理解するために、緊張しているように見えたと言っています。

しかし、アニメ動画の場合はほとんど真逆でした。子どもの脳の音声と視覚を受容する領域は異常に活性化していましたが、それでもつながりはありませんでした。基本的に、頭に入ってくる情報は多いですが、頭を使う必要はそれほどありません。物語の理解に関してはアニメが一番悪かったです。

しかし、絵本の読み聞かせの場合、神経の活動と接続の状態がちょうど良かったとHuttonは言っていました。研究者が「ゴルディロックス効果」と読んでいる状態です。言語領域の活動は音声だけの時よりも少なく、視覚受容の領域はアニメと同じくらいでしたが、様々な神経経路すべてにつながりがありました。絵本の場合、耳から聞こえる物語をつなぎ合わせ理解する手がかりとして、子どもは絵を使っているのです。

指差しながら、積極的に読み聞かせを

毎晩同じ絵本を読み聞かせるのは疲れるかもしれませんが、実際に子どもの脳の発達を(一人で読めるようになるように)手助けしているのです。また、研究では、子どもが親と一緒に読み聞かせをしてもらっているときに、特に親が言葉を指さしたり、子どもに何か質問をすると、親ともより強く結びつきます。このような親密さややり取りが、読み聞かせの時間をさらに良いものにしていると思われます。

New studies measure screen-based media use in children | EurekaAlert via NPR

Patrick Allan - Lifehacker US[原文

Photo: Nadia308