ゲーム

「マリオカート8で最速のキャラクターは一体誰なのか?」という問題を科学的に検証、その答えとは?

by BagoGames

任天堂の人気ゲーム・マリオカートは、マリオやルイージなど、マリオシリーズに登場する人気キャラクターによるレースゲームです。マリオカートの各キャラクターは重量やスピードなど細かいステータスに違いがあるため、「どのキャラクターが速いか?」についてはマリオカートをプレイしたことがある人は誰しも考えたことがあるはず。データ・サイエンティストのHenry Hinnefeldさんが、統計科学の手法を用いて「マリオカート8で最高のキャラクターは一体誰なのか」を考察しています。

The best Mario Kart character according to data science
https://medium.com/civis-analytics/the-best-mario-kart-character-according-to-data-science-7dfb65d4c18e


子供の頃からマリオカートを遊んでいたというHinnefeldさんは、各キャラクターの重量・スピード・加速力・ハンドリング・駆動力を評価し、以下の表にまとめました。キャラクターの中で最も重量の軽いベビーマリオはスピードは劣りますが加速力・ハンドリング・駆動力が最も秀でています。一方で最も重いワリオはスピードはありますが、加速力は最も低く、ハンドリングやトラクションも低い数値となっています。


また、マリオカート8ではキャラクターの他にカートとタイヤを選択することができますが、カートとタイヤについても性能がそれぞれ異なります。以下の図はHinnefeldさんがカートとタイヤを重量・スピード・加速力・ハンドリング・駆動力で評価し、まとめたものです。数字が大きければ大きいほどその性能が優れているということを意味します。


そして、Hinnefeldさんはキャラクター・カート・タイヤの組み合わせで最適な組み合わせはどれかを評価するために、「パレート効率性」の考え方を応用することにしました。パレート効率性とは、20世紀初頭にイタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレードが提唱した考え方で、ある有限の資源を分け与える時に「一方の満足度を上げると他方の満足度が犠牲になる」というギリギリの状態を「パレート最適」であると考えるというもの。Hinnefeldさんはパレート効率性の考え方を適用して、どの組み合わせが最も優れたものなのかを調査しました。


キャラクター・カート・タイヤの組み合わせは最大14万9760通りですが、その性能で振り分けると全部で294通りが存在します。以下のグラフで緑の点線上にある青い丸がパレート最適となる組み合わせで、294通りのうち15通りしかありません。Hinnefeldさんによると、このパレート最適となるキャラクター・カート・タイヤの組み合わせが最も効率的で最適な組み合わせであるそうです。


その組み合わせだけを抜き出してまとめたものが以下の表です。パレート最適となる組み合わせは15通りしかなく、そのうちワリオをドライバーとする組み合わせは8通りと、半数を超えていました。また、カートに注目した場合、Biddybuggy(パタテンテン)を含む組み合わせが7通り存在しました。


ゲーム内で最も効率的な組み合わせの半分以上がワリオという結果から、Hinnefeldさんは、マリオカートで最高のドライバーはワリオであり、最高のカートはパタテンテンだと論じています。また、Hinnefeldさんは、メタルマリオとピンクゴールドピーチにはパレート最適となる組み合わせは存在しないこと、一部のファンから根強い人気のあるビートデイモンがパレート効率的に最悪の組み合わせのほとんどに含まれていたことを明らかにしています。

by Creative Tools

なお、今回Hinnefeldさんが使用したプログラムのソースはGitHubで公開されています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
マリオカート64ぶりにNintendo Switchで「マリオカート8 デラックス」に挑戦したら不変の楽しさに感動した - GIGAZINE

あのマリオカート64でショートカットを追究し続けるゲーマーたちにより成功率2.5%・1周タイム約3秒という驚異のテクニックが誕生 - GIGAZINE

「マリオカートでズルをするような人は入学を拒否」という第一志望の高校からの不合格通知を受け取ってしまった女の子のムービー - GIGAZINE

AIに「スーパーマリオ64でスターをゲットする方法」を学習させる - GIGAZINE

脇役扱いに憤怒したルイージがマリオたちを次々撃破していく実写版マリオカートムービー - GIGAZINE

TensorFlow×マリオカートでキノコカップ優勝も可能なリカレントニューラルネットワーク「MariFlow」を開発 - GIGAZINE

in サイエンス,   ゲーム, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.