一昔前に流行ったローラーシューズ的な?
VR元年と呼ばれた2016年から現在までに、さまざまなVR用周辺機器が開発されてきました。その中でもなくてはならないのが、まず絶対にゴーグル。次いでハンド・コントローラーとトラッカーがあればVR内で操作もできます。そして、大掛かりな装置ですが仮想現実世界を自力で歩くためにあったらベターなのが……トレッドミルなんですよね。
たとえば鍋蓋をひっくり返したような床を歩き、常に中心に滑り落とされる「Virtuix Omni」や、現在開発中で横方向に回転するベルトが、ランニングマシーンのように縦方向に流れる「オムニダイレクショナル・トレッドミル」など、各社が凌ぎを削っているジャンルでもあったりします。
そこで、先日開催された世界最大級のゲーム系イベント「E3」に出展していた、トレッドミル殺しの靴底「Cybershoes(サイバーシューズ)」が話題になっているんです。
これはスノーボードに使われるようなストラップで、靴を履いたままの足に装着するだけのデバイス。プレイヤーは回転椅子に座って、歩くように靴底のローラーを回せばVR内で移動ができるのです。
ではE3の会場からのリポート映像をチェックしてみてください。
シンプルですねぇ。目からウロコの発想です。今までさんざん苦労してトレッドミルを開発してきたのは何だったんだ!?ってアホらしくなっちゃうくらい単純なメカニズムです。
ではもう少し、ゾンビ・シューターのVRゲーム『アリゾナ・サンシャイン』と『Skyrim VR』をプレイするデモ映像もどうぞ。
VIRTUAL RELITY REPOTERには、開発社Cybershoes GmbHのミカエル・ビーグルメイヤーCEOによるコメントが掲載されています。
VRは無限の空間です。でも人はそこを歩くことはできません。しかしその解決策としてサイバーシューズを履けば、VR内を歩き回ったり、自然な動きでゲームプレイを操ることにより、没入体験を強化できます。そしてVRシステムと回転椅子さえあれば、誰にでも使うことができるんです。
これまでに2,000人以上が試したというこの「サイバーシューズ」。使い勝手が立証されたところで、9月からはKICKSTARTERにて資金募集を始めるとのことです。このお手軽っぷりならそんなに高くないでしょうし、結構な人気になりそうな気がします。どこまで出資者が増えるか楽しみですね。
Image: Cybershoes
Source: Cybershoes, Virtuix Omni, YouTube(1, 2, 3), VIRTUAL RELITY REPOTER
(岡本玄介)