飛行機に乗っていると、たまに困った事態に遭遇することがあります。フライトの遅延。不測の事態により目的地でない空港への着陸。席のトレイテーブルが壊れている。ヘッドフォンや映画のスクリーンが壊れている。WiFiの接続にむらがある。このような問題に遭遇したら、航空会社に補償を求めてもいいかもしれません。

詳しい話をする前に、覚えておいてほしいことがあります。それは、航空会社が法律で補償を義務付けられているのは、オーバーブッキングにより搭乗できない場合、駐機場で不当に遅延した場合、荷物が行方不明になった場合だけだということです。これ以外の場合は、航空会社の裁量に任せられています。一般的に、目的地に合理的な時間内で安全に到着できていれば、補償を強く主張する根拠はありません。そうは言っても、何か不都合な目にあったときは、ダメもとで補償を求めてみても損はありません。航空会社は補償する法的義務が無い場合でも、顧客をつなぎとめておきたいと思うはずですから。

補償を求めることができるケースと、実際にどう求めればいいか

まず、補償を求められる場合とそうでない場合を知っておきましょう。前の席がやたらとシートをリクライニングしてくる、ひどい乱気流に巻き込まれた、太った人の隣に座らされて窮屈な思いをさせられた、選びたい機内食が足りなくなった、などの場合は、残念ながら補償は期待できません。一方、ひじ掛けが壊れている、ヘッドフォンジャックが機能しない、予定外の空港に着陸した、事前にアレルギーだと届けていたにも関わらずフライトアテンダントがピーナッツを渡した、などの場合は、補償を求めてみる価値はあります。特に、その航空会社のロイヤリティプログラムで上位のステータスにある人は、補償してもらえる可能性が高くなります。

問題に遭遇したときは、できる限りその問題を文書にするようにしてください。そうすれば、何が悪かったのか、なぜそれが自分にとってそこまで問題だったのかはっきりさせられます。起こったことを書き出して、自分の名前をボーディングパスに記載されている通りに書き、写真を撮っておきましょう。それから、そのフライトの離陸した日にち、フライト番号、発着空港名、バゲージタグ番号など、そのフライトに関連する重要な情報も漏れなく記載してください

主要キャリアで補償を求めるためのベストな方法

アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空のような主要キャリアの場合は、次のような方法で補償をリクエストするのがベストだと旅行サイトThe Points Guyの読者たちは提案しています

・ フライトアテンダントに頼む:フライトアテンダントはその場で何らかの補償をオファーできるかもしれません。無料の食事やドリンクを提供してくれたり、その航空会社のマイルを足してくれるかも。たとえば、アメリカン航空は、フライトアテンダントがタブレットでiSolveと呼ばれるプログラムを使い、機内で簡単に補償をオファーできるようになっています。WiFiが使えない、トレイテーブルが壊れている、隣の席にタチの悪い人が座っている、という場合は、ぜひクレームしてみましょう。

・ 航空会社のカスタマーサービスのアカウントにツイートする:従来通りメールを書く方法もアリですが、ツイートすると、ほぼ確実に何らかの返事を得られます。航空会社は自社に対するクレームをパブリックスペースで拡散させたくないので、こうした問題には迅速に対処することが多いです。アメリカン航空デルタ航空ユナイテッド航空、その他の航空会社に、問題を冷静に記述して迅速にツイートしましょう。くれぐれも、あまり熱くなり過ぎないように。腹が立つかもしれませんが、理性的でない人を助けようと思う人はいません。

それでも話が進まないときは、必ず出したリクエストのフォローアップをしましょう。こちらからリクエストしない限り、何も補償されません。航空会社は無料のポイントやクレジットを発行したくないので、自分が補償されるに値すると思うときは、自発的に補償をリクエストしても損はありません。ただ、米運輸局が定める規則に違反しているケースでない限り、補償をリクエストしてもあまり多くを期待しない方が良いでしょう。


Image: Delta News Hub/ flickr

Source: Transportation.gov, Forbes, THE POINTS GUY, Lifehacker US(1, 2

Reference: Twitter(アメリカン航空, デルタ航空, ユナイテッド航空) 

Patrick Allan – Lifehacker US[原文