Air Twins レビュー:「普通」の左右独立イヤホンは、いまのところこの価格

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Air Twins レビュー:「普通」の左右独立イヤホンは、いまのところこの価格
Photo: ギズモード・ジャパン

普通とは過不足がないってこと。

ほんの1年ほど前まで、左右独立型のワイヤレスイヤホン(bluetoothイヤホン)って高価なガジェットだった気がするんですけど、いつの間にか1万円を切るものも増えてきました。技術の広がりというか、モーションキャプチャー技術がお手ごろになったおかげでバーチャルYouTuberが増えてきた流れに似ているというか。

下を見れば5,000円も3,000円もあるんですが、今回はYell Acousticから発売されている「Air Twins」を試してみました。公開時点のAmazonの価格で7,860円です。

くるっと回る、カチッと止まる

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Photo: ギズモード・ジャパン

今回のレビューではホワイトを試してみましたが、カラーバリエーションはブラックとレッドの合計3種類用意されています。おそらく、スレ跡が気になるのはホワイトだけでしょう。ケースは両面が平らなので、ステッカー映えするのも利点っちゃ利点ですね。この価格だからこそステッカーを貼っても胸が痛まない。

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Photo: ギズモード・ジャパン

Air Twinsは、ニベアの青缶をひとまわり小さくしたような円形のケースに収納されています。ケースの質感はざらついたマット地で、ひっかくとゾワっとするタイプ。独特なデザインは評価対象ですが、かなり色移りしやすく、バッグの中で黒い革のものとスレていると黒い擦り跡が付きました。服でコスるとすぐ消せるので、気にするほどではないけど気にはなる。

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Photo: ギズモード・ジャパン

ウリかどうかはわかりませんが、ケースのギミックはかなりユニークです。こんな風にくるっと回転させて、イヤホンの口と充電端子の口を切りかえます。ここの動きの感触は良好でした。ポイントで「カチッ」と止まってくれるのが気持ち良くて、つい無駄に回しちゃう。

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Photo: ギズモード・ジャパン

イヤホン本体はとーってもプレーンなデザイン。有線イヤホンからケーブルを引っこ抜いたような、いかにもイヤホンッなかたちです。そんなもんだから装着感も普通の普通で、初装着時も迷うことなく装着できました。しかもこれ、上下が決まってないんですよ、おそらく。なのでグリグリと回しながら押し込んで、程よきハマり具合のところで安定。なんだか雑に扱っても許される感があるぞ。

ボタン操作は再生と一時停止のみ。着信時はL側から通話可能で、2回押すとリダイヤルができます。なぜこの時代にリダイヤルを搭載したし。

音質、bluetooth接続性、ともにフツウ…

音質については、2,000〜3,000円台の有線イヤホンを想像してもらえるとわかりやすいかなと。iPhoneで再生して音量MAXの3つ手前あたりで高域がブツブツいい始める感じです。味付けも特になく、冷ややっこをネギだけで食べてるようなイメージ。価格を考えれば、悪いレベルではないと思います。普通、普通です。

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Photo: ギズモード・ジャパン

でも、聞こえ方をよくすることはできそうでした。このイヤホン、装着するときはどうしても奥にグリグリと押し込んで固定するんですけど、そうなると耳の穴に対して角度が付いたり、穴に近すぎてイヤーピースの空間に空きが少なくなるんです。

なので、一旦押し込んだあとにすこーしだけ引っ張ってやったり、耳の引っかかり(外耳道など)でイヤホンのお尻を支えてやるとかなり音場が広がります。決まった装着角度がないイヤホンなだけに、そのへんフリーダムなんですよね、色んな意味で。

そして肝心要のペアリングですが、なんかこれも普通……。立川駅、吉祥寺駅の駅前繁華街ではブツブツが1分に10回程度あり、右側が切れまくりました。繁華街から離れたり、家で使っている分には一度も無かったので、これも値段考えれば普通だな、と。悪くはないけど、良くもない。

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Photo: ギズモード・ジャパン

その他の特徴として、ケースがモバイルバッテリーになります。容量は2,800mAh。ただでさえ充電が気になる左右独立型イヤホンなのに誰がモバイルバッテリーとして使うんじゃーいと思っていたんですけど、前日夜にスマホを充電し忘れたときに助けられてからバカにできなくなりました。我が身を犠牲にしてスマホを充電するその姿勢、なんとも健気じゃあないか。

普通のイヤホン。だけど、普通をつくるのって難しいよね

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Photo: ギズモード・ジャパン
ケースが白くて大きいから、白いスマホによく似合う

総評は、左右独立型として普通のイヤホン、という感じ。この普通とはワイヤレスゆえの不安定さや音質の妥協面などをすべて飲み込んだ上での普通という意味なので、コスパに優れたと言い換えてもよしです。普通=過不足ないという意味での独立型イヤホンは、きっとまだ少ないはずですからね。

入門モデルとして「独立型イヤホンってこんなもんなのか」と体験するのにもオススメできますし、コレで酸いも甘いも体験しておけば、ソニーとかBoseとかERATOとか、高級なモデルに数万円出す意味も見出せるかなと。モバイルバッテリーとして使えば腐らせるシーンも少ないし、そういう気遣いは結構好き。

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Photo: ギズモード・ジャパン
Source: Air Twins

ヤマダユウス型