お子スマウォッチ。
AndroidスマホのSoCでおなじみの半導体企業Qualcomm(クアルコム)が、スマートウォッチ向けのプロセッサ「Snapdragon Wear 2500」を発表しました。最近ではオハコのモバイル向けチップをWindows PCに搭載するなど、ARMアーキテクチャチップの可能性を広げる試みを積極的にしていましたが、スマートウオッチにも裾野を広げるみたいですね。
とはいえ、Qualcommのウォッチ向けチップは初ではなく、「Snapdragon Wear 2100」や「1100」というチップもありました。これらは2016年に開発されたもので、2500はその新型にあたります。
2500のキラ星は常時接続のLTE
Snapdragon Wear 2500の特徴は、4G LTEのモデムを標準で搭載していること。先代の2100でもLTEモデムを積んだモデルがありましたが、Qualcommは常時接続をスマートウォッチのスタンダードにしようとしているわけです。モデムもQualcomm製の新しいものなので、幾分かスペックもよくなってるでしょうね。
しかしWear OS向けではないという…
まぁLTEうんぬんの前に、みなさんが気になるのは「これによってWear OSのバッテリー持続時間がどれ位アップするのか?」ってことですよね。チップの効率が良くなると、バッテリーも長くなるというのが一般的。そんなことに期待しながら、私もこのニュースを読んでいたのですが、なんと! そもそもこれWear OS向けに作られたチップじゃないんですって。
メインターゲットは子ども向けのスマートウォッチ。2500には、Androidを子ども向けに最適化したOSが標準で用意されています。
CNETによると、2015年に世界で出荷されたスマートウォッチ2250万台中、子ども向けのスマートウォッチは660万台。たとえば登下校の子どもを親がトラッキングができるというわけで、それなりに大きな市場が見込めるとの予想です。なるほど。だからLTEがスタンダードになっているわけですね。
それでいうと、2500にはNFCのチップも標準で搭載されているので、子どもが外で食べ物や飲み物を買ったりできる設計も納得です。オープンループがもっと広がれば、電車通学のお子さんでも使いやすそう。
でも本命はこれから!
というわけで、新しいスマートウォッチチップに期待を抱きながらも、Wear OSをメインターゲットにしていないというモヤっとした感じになりました。とはいえ諦めるのはまだ早いです。Qualcommは今年後半に向けて、Wear OSを見込んだ真打のチップを作っているみたいなので、今後もスマウォ向けのスナドラに期待です!