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ビル・ゲイツが語る「世界を理解するために覚えておくべき3つのグラフ」とは?


Microsoftの創業者として知られるビル・ゲイツ氏は、ウェブブラウジング中にOur World in Dataというさまざまな統計を表示するウェブサイトを見つけ、世界の生活状況がどのように変化してきたかを知ることになったそうです。同氏は自身が確認したグラフの中で誰もが知っておくべきものがあるとして、3つのグラフを紹介しています。

Memorizing these three statistics will help you understand the world | Bill Gates
https://www.gatesnotes.com/Development/Max-Roser-three-facts-everyone-should-know

◆1:1960年以降、児童の死者数は年間約2000万人から約600万人に減少している
以下のグラフは、1960年~2016年までの児童の死者数の推移を示したグラフとなっており、左の赤の縦軸が年間の死者数、右の紫の縦軸が1分あたりの死者数を表し、横軸が時間(年)を示しています。グラフを見ると、1960年には年間2000万人以上、1分あたり40人近くが亡くなっていました。その後、死者数は右肩下がりの推移となり、2016年には年間560万人、1分あたり11人の死者数に減少しています。


ゲイツ氏は「このグラフを見て、世界がポジティブに変化していると感じる人がいると思いますが、見方を変えれば、現在も毎分11人の子どもが亡くなっているということです」と語っており、「現在が過去よりは明らかに優れているが、まだ年間560万人の子どもが亡くなっている」という事実を無視してはいけないと指摘しています。

◆2:1960年以降、出生率が半減している
以下のグラフは、女性1人当たりの出産する子どもの人数を示したグラフとなっており、縦軸が出産する人数、横軸が時間(年)を表しています。グラフを見ると、1960年代後半までの女性は1人あたり平均5人の子どもを出産していたことがわかります。このため、当時の人口増加のペースは非常に速く、世界人口は平均2%のペースで増加していました。そのペースは人々の収入が増加するにつれて緩やかになっていきます。現在では、女性はより良い教育を受けることで、就職の機会が増加。また、医療の進歩により、避妊薬の入手も簡単になった結果、両親のニーズに合わせて子どもの数を調整できるようになりました。この結果、50年間で女性1人あたりの子どもの数が半減し、世界の人口増加率も1%をわずかに上回るペースに落ち着いています。


ゲイツ氏は「50年間で女性1人当たりの出産数が2.5人以下に減少しているということは、今世紀に急速な人口増加が終わりに近づいていることを示しています」と語っています。

◆3:1990年以降、1日あたり13万7000人が貧困から逃れた
以下のグラフは、1日あたりの収入が1.9ドル(約210円)未満の貧困層とそれ以外の人口の推移をまとめたものです。赤色の部分が貧困層、緑色の部分が貧困層以外を示し、横軸が時間(年)を表しています。以下のグラフを見ると、1990年には18億人が貧困層に該当していましたが、25年後の2015年には7億600万人に減少しており、この25年間は、1日あたり13万7000人の人々が貧困層から抜け出している計算となります。


ゲイツ氏は「7億600万人という数は受け入れがたい数ではありますが、貧困層を脱出する人の数が順調に伸びているということは良い傾向でもあります」として、1日あたりの収入が約210円という極端な貧困状態が終わるのも近いと説明しています。

最後に同氏は「『児童の死者数が減少していること』『人口増加が続かないこと』『極度の貧困に苦しんでいる人の数が減少していること』の3つを頭に入れて、今後も同じ方向で続けていきましょう」と語り、今後も継続して進歩のために働くことは、未来をより良い方向に進められるとしています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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