梅雨が終わるとますます暑くなり、夏本番を迎えます。気温が上昇する代わりに、低下してしまうのが食欲。
食欲が落ちると、体力も低下。深刻な状況になりかねません。そんなときに重宝するのが、麺類です。サラッと食べられて、水分や栄養を素早く補給できます。
なかでも素麺(そうめん)は手軽に作れるので、料理が苦手という人でも食べることは多いのではないでしょうか。
ただ、味付けは基本的にめんつゆなので、連日となると厳しいものです。そこで、そうめんを飽きずにおいしく食べられる、アレンジつゆを3種ご紹介しましょう。
おいしく作るポイント
おいしく作るポイントはズバリ、使うめんつゆの“濃さ”です。市販されているのは、ストレート、2倍濃縮、3倍濃縮、がメイン。なかには4倍濃縮もあります。
ストレートは、水などを足さずにそのまま麺につけて食べられます。出汁の味が濃く、風味豊かで、水で薄めるものよりおいしいです。でも、アレンジには不向き。
3倍濃縮が主張しすぎず、旨みもしっかり感じられ、おいしく仕上がります。2倍濃縮で作ると、トマトジュースや豆乳などの割ものの風味が薄くなり、イマイチ。そこで、アレンジするときは3倍濃縮をおすすめします。値段もお手ごろですしね。
トマトカレー
▼材料
めんつゆ(3倍濃縮)……50ml
カレー粉……小さじ1
トマトジュース(無塩)……150ml〜
▼作り方
STEP1.
めんつゆにカレー粉を入れ、粉っぽさがなくなるまでよく混ぜます。
STEP2.
トマトジュースを注いでできあがり。
油分や塩分の含まれているカレールーではなく、カレー粉を使うようにしてください。粉で溶けにくいので、めんつゆとよく混ぜてからトマトジュースを注ぎましょう。
食欲をそそるカレーの香りにピリッとした辛み、そこにトマトのほどよい酸味が加わり、非常に食べやすい味に仕上がります。
大人だけでなく、子どもも好きな味。ちょっと辛みが強いという場合は、カレー粉を半分に減らすといいでしょう。ついつい箸が進み、つゆまで飲みほしたくなるかもしれません。
豆乳ラー油
▼材料
めんつゆ(3倍濃縮)……50ml
無調整豆乳……150ml
ラー油……適量
▼作り方
STEP1.
めんつゆを豆乳で割る。
STEP2.
お好みでラー油を加えてできあがり。
豆乳は必ず無調整を使ってください。調整豆乳だと、甘みがついているため、おいしく仕上がりません。
めんつゆを豆乳で割ることでまろやかさが加わります。まろやかな中にラー油の辛みがアクセントとなり、ごま油の風味も効いていて、まるで冷製担々麺のような味わい。つゆにラー油を浮かべた様子も、水玉模様のようで可愛らしいですよね。
明太オリーブレモン
▼材料
めんつゆ……大さじ2
明太子……20g
天然水……150ml
オリーブオイル……小さじ1.5
チューブにんにく……少々
レモン汁……大さじ1
▼作り方
STEP1.
明太子の皮を取って中身をほぐす。
STEP2.
めんつゆに水、オリーブオイル、チューブにんにく、レモン汁、1を入れてよく混ぜ合わせる。
先述の2品より、もう少しだけ手の込んだ味にしたいときにおすすめです。レモンが効いて清涼感たっぷり。おしゃれなイタリアン風味で、女性に好まれそうな味です。家に招いた際に作ってあげると、きっと喜んでくれるでしょう。
明太子の塩分があるので、めんつゆは少なめにしています。冷たいミネラルウォーターを使うと、よりおいしく仕上がります。明太子が底にたまってしまう場合があるので、よく混ぜてから召し上がってください。
夏らしい、清涼感に溢れた3種。暑さによる食欲不振なんて吹き飛んでしまうでしょう。食べすぎて麺がなくなってしまったら、豆腐なんかを加えて食べてもおいしいと思います。
男女問わず、子どもから大人まで、幅広く受け入れられるはず。3種用意して、そうめんパーティー、もしくはそうめんデートなんて企画しても楽しいと思いますよ。
レシピ・文/オガワチエコ
料理研究家。ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールで料理と製菓を学ぶ。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)、『おにぎらずの本』(泰文堂)など。道具も調味料もない彼の家で、いかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。2015年9月11日には新刊『スティックオープンサンドの本』を出版。
Photo: 大崎えりや