ティーネイジャーは親と話したがりません。さらに言うと、友だちとも、少なくとも声で会話することはあまりありません。テキストメッセージで会話するのが好きなんです。ティーンが仲間と出かける先に行ってみてください。小さなグループになっていっせいに携帯電話をいじっている姿を目撃することになるでしょう。すぐ隣に座っている子とでもテキストメッセージ会話することがあります。実に不思議な光景です。

スマホがコミュニケーションのきっかけに

携帯電話は現代の良き産物ですが、口を閉ざして一切親とコミュニケーションしないティーンの問題は困ったものです。一般的に子どものハイティーンになると自分のことは自分で何とかしようとしたがります。でも、最近のティーンには理不尽なレベルの社会的ストレスや勉強のストレスがかかっていて、必ずしも本人の手に負えるとは限りません。若者の間に不安症や鬱病が増え、自殺が若年層の死因の第3位になっていることを考えると、やはりまだ親が必要な世代なのです。

ティーンには、自分の気持ちを口に出してパパやママに伝えることは特に難しく、うまくできません。でも、私は解決策を思いつきました。それはテキストメッセージで会話することです。

テキストメッセージは、コミュニケーションのプロセスで発生するさまざまな障害の多くを解消します。ティーンは、口で話すという厄介ごとから解放されますし、話すとき相手の目を見る必要も無くなります。

ミスコミュニケーションを防ぐ

Screenwise: Helping Kids Thrive (and Survive) in Their Digital World』の著者であるDevorah Heitnerさんは、もう1つ別の利点を指摘しています。それは、テキストメッセージで会話すると、通常の会話で発生しがちなミスコミュニケーションがなくなることです。

多くの研究で、ティーンは親の口調や顔の表情を正確に読み取っていないことが実証されています。ですから、テキストを送ると子供は親の口調にひるむことなく親の言うことに耳をかせるようになります。

また、親は子どもの態度や口調から親の話を全然聞こうとしていないと思い込むことが多いので、親にとっても利点があります。

テキストメッセージで会話すると親子共に時間的な余裕ができます。発言について考え、言おうとしていることをプロセスする時間が得られます。これは親にも子にもとても有益です。どちらも相手の言葉にすぐに過剰反応してしまい、後で我にかえる傾向があるからです。

テキストメッセージで会話するときのコツ

子どもとテキストメッセージで会話するときのコツは次の通りです。

子どもから離れた場所に行く:ティーンの中には物理的に近くにいる親にテキストを送ることに抵抗がある子もいます。自分が送ったテキストに対する親の反応を見るのが怖いことが一因です。子どもができるだけ心を開けるように、子どもから見えない場所に行ってテキストをやり取りしましょう。別の部屋に行くとか、ちょっと家から出てみるとかですね。

急かさない:ティーンは急かされると反抗心が出ます。親が子どもの生活に干渉しようとするほど、相手はガードしてきます。ですから、ゆっくり進めて下さい。「あら、元気がないみたいね。大丈夫? 何があったか話すのが大変なら、ママにテキストを送ってもいいのよ」というふうにやってみましょう。

細かいことは大らかにスルーする:テキストメッセージはアートです。決して学校の成績がつくレポートではありません。文法が変だったり、頭文字だけ使った略語や絵文字を使うこともあります。最初はスペルの間違いや砕けた言葉に不快感を感じるかもしれませんが、いったん慣れてしまうと、平気になります。それに、こうした絵文字は子どもの感情を見分けるのに便利な方法です。何をやってもダメなときでも、シンプルに聞いてみましょう。

簡潔にする:子どもはテキストに2つ以上段落があると嫌になります。言いたいことはなるべく短い言葉で伝えましょう。

急ぎ過ぎない:ゆっくりしたペースでテキストメッセージを交換することの利点は、考えたり、情報を処理する時間の余裕をもてることです。言い換えるなら、急ぎ過ぎて子どもを怖がらせないでください。問題を解決しようとするのではなくて、子どもに質問するようにしましょう。お説教したり親の意見を言い過ぎないように気を付けてください。

間を置く:こちらからテキストを送っても子どもから返事がないときは、しばらく放っておきましょう。折を見て、再挑戦してみてください。


Image: Syda Productions/Shutterstock.com

Catherine Pearlman – Lifehacker US[原文