RX100史上、もっともウェルバランスな機体じゃないでしょうか。
1インチセンサーに24-70mm・F1.8-2.8の明るいレンズを組み合わせていたRX100 VことDSC-RX100M5が、マイナーチェンジ。姿形はM5そのままに「DSC-RX100M5A」として登場します。同時にRX100M5はディスコンとなります。お役目、ご苦労様でした。
RX100シリーズといえば、ポケッタブルなサイズなのに200mmまでのレンズを搭載した「RX100 VI」ことDSC-RX100M6を先月から発売したばかり。望遠力を手に入れたかわりに、レンズが暗くなったことからRX100 Vに再度注目が集まっているとのウワサを耳にしていましたが、まさかのテコ入れですよ。
広大なAFカバーエリア、0.05秒の高速AF、24コマ/秒の高速連写、動体歪みの少ないシャッター、40倍のスローモーション撮影などなど、RX100M5ゆずりの性能を持った上で、マイナーチェンジというのが信じられないほどのアップデートポイントもあります。
では以下、進化した点を太字でご紹介。
キーとなるのは画像エンジンに、RX100M6と同じ最新のBIONZ Xを用いたことでしょう。RX100M5比で処理性能が1.8倍の高速化。それにともない輪郭・質感描写の精度がアップし、高感度撮影時のノイズも低減。連続撮影枚数も150→233枚となりました。ピーキングの精度も向上したそうですよ。
またこちらも大きな進化点、瞳AFがRX100M6と同様に進化しました。ソニーによると、検出精度・速度・追随性能が大幅に向上したとのこと。またAF時の顔優先設定も追加。フォーカスエリアはα7系などに搭載されていた「ゾーン」AFを新設。動きの多い子供や歩いている人であっても、着実にピントを合わせるチカラを手にしたのですね。
また測光モードも増えました。全部で、マルチパターン、中央重点、スポット(標準/大)、画面全体平均、ハイライト重点。RAW+JPEG撮影時のJEPG画質も選べます。カスタムキーの設定範囲も増えました。
反面、削られた機能もあります。それはMP4の録画機能だったり、PlayMemoriesのアプリ追加機能だったり、Eye-Fi機能だったりと、いまやレガシーとなったものばかり。だから悲しむことはありません。
瞳AFが強化されたということは、セルフィー時にもM5Aが効果的ですね。
「DSC-RX100M5A」の発売日は7月13日予定で、オープン価格。ソニーの推定価格は11万円前後。ご参考までに調査時でのRX100M5の最安値は8万2299円。RX100M5Aが発売されたらもーちょい安くなるでしょうし、人物撮影をしない、セルフィーをしないなら旧型でもいいという選択肢も増えました。