「5G対応iPhone」の後ろ姿がいよいよ見えてきた。次世代のiPhoneは、MediaTekの5Gモデムチップを搭載するかも

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  • author 塚本直樹
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「5G対応iPhone」の後ろ姿がいよいよ見えてきた。次世代のiPhoneは、MediaTekの5Gモデムチップを搭載するかも
Image: Karlis Dambrans/Shutterstock.com

5G対応iPhoneは2019年以降か?

Apple(アップル)はいま、iPhone用モデムチップのサプライヤーとしてQualcomm(クアルコム)への依存の脱却を狙っていると言われています。代わりに、Intel(インテル)や台湾の半導体メーカーMediaTek(メディアテック)がQualcomm分の受注を引き受けるとの情報もあります。

AppleとQualcommの半導体チップに課せられるロイヤルティーを巡って法廷で戦っているので、Appleとしては第2、第3のサプライヤーの用意はむしろ当然のことでしょう。

MediaTekはすでに5G対応のチップを発表している

さかのぼること2018年6月、MediaTekは新型モデムチップ「Helio M70」を発表しました。こちらは次世代通信規格の「5G」に準拠し、5Gbpsでの通信が可能。プロセスルール(チップの配線幅)も7nmで作られるとされています。発表によれば、2019年初旬からHelio M70を搭載した製品の出荷が開始される予定となっています。

ちなみにIntelも5G対応のモデムチップを発表していますが、こちらを搭載した製品の出荷は2019年中旬。MediaTekよりも少し遅くなっています。

MediaTekが5G対応モデムを前倒しで発表

このたびのDigiTimesの報道によると、6月のMediaTekの発表は当初の予定から6カ月も早いものだったとのこと。その狙いは、5G通信業界におけるプレゼンスを確保すること、そして最終的にはAppleからの受注を獲得することにあると報じています。ただし現時点では契約を確定できたかどうかは報じられておらず、その見込であるとのスタンスとなっています。

もしAppleがMediaTekとやりとりを始めれば、この5Gモデムチップを納品する可能性も高いでしょう。初の5G対応iPhoneは、MediaTekのモデムによって始動していくのでしょうか?

5G規格は主要機能の策定があらかた終わっているので、僕らが使えるようになるのも時間の問題です。特にMediaTekのモデムだからどう、みたいな話ではないのですが、iPhoneをとっても5Gが僕らの近くまで来ていることが肌で感じられるニュースでした。


Image: Karlis Dambrans/Shutterstock.com
Source: DigiTimes via 9to5Mac, XDA-Developers, AnandTech, The Verge

(塚本直樹)