交通事故で「死亡した」と宣告された女性が霊安室の冷蔵庫の中で実は生きていたことが判明

By Freaktography

交通事故に遭って現地で救急隊員によって「死亡」が確認されたはずの女性が、運び込まれた遺体安置所の冷蔵施設の中で呼吸をしているところを発見されるという事件が南アフリカで起こりました。実は生きていた人が「死んだ」と判定されていた事件は、現地では大きな衝撃として受け止められています。

'Dead' woman found alive in South Africa morgue fridge - BBC News
https://www.bbc.com/news/world-africa-44681264

A Woman Declared Dead Was Put in a Morgue Freezer - Until Someone Noticed Her Breathing
https://www.sciencealert.com/woman-declared-dead-put-in-morgue-freezer-but-someone-noticed-her-breathing-south-africa-gauteng

女性を巻き込んだ交通事故は、現地時間で2018年6月24日の早朝に発生しました。南アフリカの首都・ヨハネスブルクから郊外のカールトンヴィルに向かって道路を走っていた自動車が事故を起こし、乗っていた4人のうち3人が車外に放り出されてピクリとも動かない状態になったとのこと。唯一意識があった一人は車から出て、救急隊の到着を待ちました。


その後、救急隊が到着して現場の確認と処置が開始されます。多くの車が行き交う中、安全を確保しながらの処置は困難を要したとのことですが、やがて生き残った人は病院へと運ばれ、残る3人は現場で死亡が確認され、銀色の袋に包まれた状態で遺体安置施設へと運ばれました。

安置所に着いた遺体は、損傷を防ぐために低温の冷蔵保管庫に置かれていました。しかし、遺体安置所の法医学職員が「遺体」の1体が呼吸をしていることを発見したとのこと。

By SpiderMonkeyDerp

この一件が明らかになり、南アフリカには衝撃が走りました。特にこの件が発覚したハウテン州では、民間企業が救急業務を請け負っており、さらには患者の死亡を確認する権限すら持たされていたというから、その衝撃はなおさらです。救急業務を請け負っている民間企業「Distress Alert」でマネージャーを務めるゲリット・ブランドニック氏は「隊員は本当に動揺している状態です。私たちの仕事は、生きている人を死亡したと宣言するのではなく、人の命を救うことであるからです」と、現在の状況を語っています。

ブランドニック氏によると、呼吸や脈拍チェックなどのチェック項目は定められた通りに行われており、その結果をもとに死亡が宣告されていたとのこと。今回の事態を受け、衛生局は詳細な調査を開始しています。

なお、死亡と判定されていた女性はその後、病院に運ばれて処置を受け、快方に向かっているとのこと。また、女性の家族はこの一件で大きな衝撃を受けており、衛生局に対して調査結果の公表を求めているとのことです。