そういえば、写真や動画をすぐ撮れる時代なのに、UFOの目撃数が減っているのはナゼ?

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  • author 岩田リョウコ
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そういえば、写真や動画をすぐ撮れる時代なのに、UFOの目撃数が減っているのはナゼ?
Image: EgudinKa/Shutterstock.com

そう言われてみれば、最近あまり聞かないかも!?

UFOの目撃情報を調査している非営利団体The Mutual UFO Network(MUFON)によると、データ分析の結果、ここ数年UFOの目撃情報が減っているということがわかりました。UFOを目撃した人はMUFONのサイトに情報提供ができるようになっているのですが、これまで月に7,000件あった目撃情報が2012年あたりから減少気味になっているとのこと。

UFOの目撃数はずっと減少気味

「明らかに減少していますね。これまで増加・減少は多少ありましたが、2012年が目撃数のピークで、2012年から2017年までに30%〜40%落ち込んでいます」と元統計学者で、現在はMUFONでUFOの目撃データの分析をしているDavid C. Kortsさんは話しています。

このUFOの目撃数の減少に気がついたのはKortsさんだけではありませんでした。Cheryl Costaさんという国際UFO会議2018の最優秀UFO調査者に選ばれた方もUFOの変化に気づいていました(ちなみに2017年の最優秀UFO調査者は、なんと元Blink182のトム・デロング)。過去17年分のMUFONと国立UFO報告センターの報告書を分析して、Syracuse New Timesに研究を発表しています。

Costaさんの分析結果では、2001年から2012年までの目撃数は安定して増加しているのに、その後ガクッと落ちていると書かれています。MUFONと国立UFO報告センターは、オンラインでの報告を受け付けていますが、MUFONについては現地調査担当の人がいて、報告にウソや間違いがないか、UFOではなく他のものなのではないかをしっかり調査。こうしてちゃんんと目撃報告が精査されているため、半分くらいは却下されてしまうのです。なのでKortsさんは、しっかり選ばれたデータをもとに分析を行なっていると語っています。

なんでUFOの目撃報告が減ってるの?

Kortsさんはこのデータをもとに、どんな形や色のUFOが増加・減少しているのかを分析できればと話しています。また、どの地域で目撃が増えたり減ったりしているのか、人口や地域の大きさなどは影響があるのかなども調べられたら、とも話しています。しかし、ひとつだけ明らかにわかっていることがあります。それは「目撃報告自体をする人が減っている」ということです。しかしKortsさんは、その理由はわからず困惑しているそう。

って考えるとなんだか不思議ですよね。だって、ここ数年でみんなカメラ付きのスマホをいつも持ち歩いていて、いつだってネットに繋げられる。なにか奇妙なものを発見したら、すぐに動画や写真を撮ってシェアできるのに、UFOの目撃は減っているって、なぜなんでしょう。

地質学者で疑似科学と超常文化を研究しているSharon Hillさんは、UFOの目撃情報が減りつつあることについて、思いつく理由があるといいます。

「近年のソーシャルメディア文化では、何か奇妙な経験をしたとき、みんなビデオを撮ってYouTubeにあげたり、写真を撮ったりしますよね。でもUFOって写真に収めにくいんです。空に不思議な物体はいると思うんです。たとえば大気の異常などは調査したほうがいいと思うんです。だって空に何かを見つけたときにそれが宇宙船だとか空飛ぶ物体だと決めつけてしまうと、それで話は終わってしまいますから。科学的に調査できないですからね」とHillさんはGizmodoに話してくれました。

またHillさんは、最近の宇宙人調査を取り囲む文化自体が変化し、陰謀説などが注目されるようになってきているとも感じているそうです。たとえば、空に一体何がいるのかをはっきりさせるのではなく、政府が情報を隠したり。陰謀説がUFOの調査自体を飲み込んでしまっていて、不思議な物体については調査しなくてもいい、だって陰謀説だからという風に片付けられてしまっているそうです。

それでもUFOは存在する

しかしMUFONは、UFOの裏に隠れる真実を探求していく姿勢でいます。「私たちはこの世界の唯一の存在ではないのです。他に知的生物はいるはず」とMUFONのディレクターJan Harzanさんは語っています。UFO現象についてよりよく理解するために、MUFONは集めたデータを研究者にシェアをしているそうです。

未だに月に何百ものUFO目撃報告があるそうですが、あまりはっきりした写真と一緒に報告されている例がないとのこと。HarzanさんはUFOの写真がボケてることが多い理由として、UFOは時空を操作しているため、高電磁界が発生し、画像を歪めてしまうと教えてくれました。

またHarzanさんは、「もしUFOを見つけたいのなら、野外へ出て、静かな場所を選び、UFOのことを考えていればUFOを引きつけます。意識的な繋がりがあるようなので」とUFOに出会うヒントを教えてくれました。フムフム。外へ出て、UFOを想う...それでUFOが来る...Harzanさん、ホントかいっ!


Image: EgudinKa/Shutterstock.com
Source: MUFON

Jennings Brown - Gizmodo US[原文
(岩田リョウコ)