財務状況の改善について最もよく出てくる質問の1つは、退職後に必要な金額がこんなにも多いのなら、いったいどのようにしてその資金を貯めればいいのか、という質問です。

年収の10%を貯蓄するのは現実的ではない

生活にはお金がかかります。毎年年収の10%を貯蓄するなんて、できたとしてもつらいでしょうし、最悪の場合は不可能に思えます。

最初は1%から、徐々に貯蓄額を増やしていく

けれど、それ以外にも方法はあります。10%ルールで思い悩む代わりに、こんなふうに考えてみましょう。最初は少額から始めて、毎年1%ずつ貯蓄に回す割合を増やしていけばいいのです。そうすれば、退職準備が整ったころには、まとまった額の蓄えができているでしょう。


以下に、「NerdWallet」のAndrea Coombes氏による詳しい分析を紹介しましょう。

例えば、22歳の時に年収4万ドルで、退職基金に給料の6%を投資し始めるとしましょう(確かに、これは苦痛に感じるかもしれませんが、ある程度の犠牲は仕方ありません)。その後数十年間6%を蓄え続けたら、67歳の時には50万ドルを少し超えたくらいの貯金ができているでしょう。

けれど、その割合を毎年1%ずつ増やした場合、年率6%のリターンで貯蓄に回す割合が20%に達したら増やすのをやめると仮定すれば、最終的には140万ドルに達します。そしてこの計算には、おそらく途中で受け取るであろう昇給や雇用主の拠出金は含まれていないのです。

これは大きな違いですが、毎年で考えるとわずか1%の差です。また、おもしろいことに、米紙『ウォールストリート・ジャーナル』のこの記事によると、20%まで増やす必要すらないかもしれません。

401(k)プランへの出資金を、最初は給料の6%で、やがては15%まで増やしたら、中所得者層の労働者は退職時の最終的な貯蓄が9倍に達しうるでしょう。

もしあなたが22歳より年上で、まだ貯蓄を始めていないとしても、遅すぎることはありません。

確かに、払わなければいけない金額は大きくなります――失われた時間を補うために、最初の貯蓄率を、例えば、6%の代わりに10%、12%、15%など、高くする必要があります。

けれども余裕ができたら、貯蓄に回す割合を1%増やしましょう。まったく貯蓄を始めていないのなら、今月は給料の1%を蓄えましょう。来月はそれを2%に増やしましょう。

ゆっくり積み重ねていけば、いつか望み通りのレベルに到達するでしょう。


Image: Pexels

Source: NerdWallet, WSJ

Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文