なんとセクシーバージョンの自由の女神だった。
アメリカ郵便公社(USPS)がある彫刻家に350万ドル(約3億8000万円)の支払いを命じられました。でも一体なぜ?
著作権侵害が発生した
皆さんご存知、アメリカを象徴する「自由の女神像」。1886年のアメリカ独立100周年記念に、はフランスから贈られたものです。そんな自由の女神は、アメリカの切手にも長い間使われてきています。その切手の自由の女神が、実はラスベガスの「ニューヨーク・ニューヨーク・ホテル」にある自由の女神のレプリカの写真を使っていたと判明。
#OTD in 2010 - A bizzare mistake but one we didn't really mind here. The @USPS issued a Statue of Liberty Forever stamp, but the Lady Liberty on it was the slightly different replica from outside @NYNYVegas on the Las #Vegas Strip! Error was realized 3 months later! pic.twitter.com/eYRiaj6aDb
— Clark County Nevada (@ClarkCountyNV) December 1, 2017
「レプリカの方の顔じゃない?」と2011年に気づかれたこちらの切手。彫刻家のRobert S. Davidsonさんが製作したラスベガスのレプリカの女神像の方の写真を使用しているとわかったのですが、Davidsonさんは、何も知らされていないし、USPSは許可も自分の許可も取らずに使用していると主張。実はラスベガスの女神、ニューヨークにある本家の女神よりも、セクシーな顔つきにしてあるんだとDavidsonさんは話しています。
というわけで著作権の侵害とロイヤリティでUSPSは3億8000万円をDavidsonさんに支払うこととなったのです。「二つの顔を比べると違うことがよくわかります。切手に使用されているのは原告の作った銅像のほうです。オリジナル作品は守られなくてはなりません。被告は著作権を侵害していると判断しました」と裁判所。
間違いに気づいたけど売れてるからとそのままに
2013年のワシントンポスト紙の記事によると、USPSは女神の切手を一新するために使用した女神の写真が、レプリカの方の自由の女神だったことを認めていますが、セクシーバージョンの女神の切手がとてもよく売れていたため、そのままにしていたとのこと。レプリカであることを指摘され法律の専門家にも忠告を受けていたのにも関わらず、使い続けていたそうです。これまでにUSPSは100億枚を印刷し、そのうち49億ドル(約5000億円)を売り上げています。
ラスベガスでは、酔っ払ってクレイジーな夜を過ごす人が多いことから「ラスベガスでの出来事は、ラスベガスに残る」(≒旅の恥はかき捨て)ということわざがあるくらいなんですが、めっちゃ広がってしまった上に大金を払う羽目に。しっかりと人々の記憶に残ってしまいました。確認はしっかりと!ですね。
Image: Twitter
Source: Fast Company, Twitter
Tom McKay - Gizmodo US[原文]
(岩田リョウコ)