レビュー

ドライブ中に通りかかった街のことを音声で読み上げて教えてくれるウェブアプリ「Road Trip」


自動車でドライブしているときやバス・電車などで移動しているときに、ふと「いま通過してるこの場所ってどんな所なんだろう?どんな街なんだろう?」という思いが頭をよぎることがあります。そんな時に、スマートフォンなどのブラウザを立ち上げておけば現在地の情報をWikipediaで調べ、音声で読み上げてくれるのが「Road Trip」です。

This app reads Wikipedia to teach you about the city you’re in - The Verge
https://www.theverge.com/2018/7/9/17549668/app-wikipedia-location-facts

Road Tripは、Googleの従業員であるMalte Ublさんが開発したウェブアプリです。GoogleのAccelerated Mobile Pages(AMP)の技術部門を率いるUblさんは、ユーザーが今いる場所の位置情報をもとにWikipedia内で項目を検索し、人工音声で読み上げてくれるという機能をウェブアプリとして実現しました。

自らドライブしていろいろな場所に行くことが好きというUblさんは、訪れる場所のことをいろいろと知りたいとつねづね思っているとのこと。ハンドルを握って走っているだけの瞬間がもったいないと思ったUblさんは、「今いる場所のことを教えてくれるアプリがあればいいのに」という自分の願いをかなえるために、このアプリを開発しました。Road Tripのリリースを知らせるツイートで「1年かけてやっと、ドライブで通った場所のことをWikipediaで調べて読み上げてくれる小さなアプリを完成させました」とコメントしています。

NEW
After wanting to have this for years, I just built this little app that will read you Wikipedia articles about the places you drive through on a road trip https://t.co/ODDy7UKrgE

— Malte Ubl, Immigrant (@cramforce)


Road Tripは、簡単な操作でプログラミングができるGlitchを使って開発されています。ChromeやFirefoxなど、位置情報と人工音声読み上げ機能をサポートするブラウザを使っていれば、誰でもすぐにこの機能を使うことができます。

ということで、さっそくiPhoneのChromeでRoad Tripを使ってみました。Road Tripのページにアクセスすると、以下のように「このアプリはドライブで通りかかった場所のことや興味がありそうな場所のことを読み上げてくれます」という文書とボタン、そしてGoogleマップの地図が表示されました。「START THE ROAD TRIP」というボタンをタップすると……


ブラウザがGPS情報をもとに現在地を割り出し、GIGAZINE編集部のある茨木市に関する説明が始まりました。しかし実はこの時、実際に読み上げられたのは茨木市に関するWikipediaのページではなく、「「Ibaraki」という単語の混同を避けるためのWikipediaのページでした。また、Wikipediaは英語版に対応しているため、読み上げ音声ももちろん英語で再生されました。


実際に自動車に乗って、隣町の高槻市まで走ってみました。自動で画面の表示内容が変わるとの説明がありましたが、実際に走ってみたときには更新はされず。ページをリロードしたら、以下のように高槻市に関する説明が読み上げられ始めました。やはり言語は英語でしたが、茨木市の時とは違って最初から高槻市の英語版Wikipediaページの内容となっていました。この画面では読み上げを一旦停止する「PAUSE」ボタン、今読んでいる項目をスキップする「SKIP PARAGRAPH」、そして近隣の情報にジャンプする「NEXT ARTICLE」の3つのボタンが用意されています。「NEXT ARTICLE」をタップしてみると……


高槻市の近隣の枚方市、そしてまたもや茨木市の情報が読み上げられました。今回の茨木市の時は、ちゃんと茨木市に関するページの内容が読み上げられていました。


実際に使ってみた感じだと、特に初めての場所に行くときには便利な機能だと感じましたが、対応しているのが英語版Wikipediaのみだというのが残念でした。まだリリース直後ということもあり、ニューヨーク州にある「ケンブリッジ」と「グリニッジ」をイギリスの同名の場所と取り違えるなどのバグがTwitterにフィードバックされているようです。今後はバグの改善、そして日本語を含めた英語版以外の言語への対応にも期待したいところです。

The location -> place name mapping seems to work, but the place name -> Wikipedia article is weird. Greenwich, NY comes back as Greenwich, CT. Cambridge, NY as Cambridge, UK.

— Ben Lowery (@blowery)

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in レビュー,   モバイル,   ウェブアプリ, Posted by darkhorse_log

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