「たばこは薬物だ」発言の郡山市長にJTなどが撤回求める

喫煙する男性(写真はイメージ、早坂洋祐撮影)
喫煙する男性(写真はイメージ、早坂洋祐撮影)

「たばこは薬物」などと発言した福島県郡山市の品川万里(まさと)市長に対し、日本たばこ産業(JT)東北支社や郡山たばこ販売協同組合など関係10団体は10日、発言撤回を求める意見書を同市長に提出した。

 品川市長は先月4日、市を訪問した日本禁煙学会関係者に「たばこは嗜好(しこう)品ではなく薬物だ」と発言し、市議会で反発や謝罪を求める意見が相次いでいた。

 同市役所では各団体から8人が「市長の発言は遺憾。撤回と謝罪を求める」などとする意見書を品川市長に手渡した。品川市長は「これまでの議会での答弁をごらんいただきたい」と述べ応じなかったという。

 同社の筑摩秀康郡山支店長は「市長の発言にはがくぜんとした。市内には何万人もの愛煙家がいるが、一般的に『薬物』という言葉は、違法であるかのような受け止めをされる。今後、どう対応するか検討していきたい」と話した。

 同市は、昨年6月に市関連施設の敷地内全面禁煙を柱とする「受動喫煙防止対策指針」を策定、約600カ所で灰皿の撤去や喫煙所閉鎖に踏み切っている。10団体は敷地内全面禁煙の方針の見直しも求めた。

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