ジャーナリズムの場になるんでしょうか。
今年3月、デジタル社会が進む現代のジャーナリズムの在り方を考えるGoogle News Initiative(GNI)が発足。このGNIの一環として、今回YouTubeでの「ニュース」、ひいてはジャーナリズム向上のための新機能、計画が発表されました。
YouTubeでニュースを見るという体験をより良いものにするため、そのバックアップ=お金は惜しみません。GNI全体のプロジェクト予算は3億ドル(約337億円)と発表されましたが、うち2500万ドル(約28億円)をYouTubeに割り当てることが明らかに。
この予算は、ニュースプラットフォームとしてのYouTube向上のための機能開発にともなう人材補強、より優れた動画を制作してもらうためのニュース団体への助成金、YouTubeでのあらゆるテクニカル問題をサポートしてくれるチームの拡大に使われる予定です。
よりニュースの質を高める機能を追加へ
また、報道で特に重要なのは速報ニュース。スピード命なので、速報は動画ではなく、まず文章のみで公開されるのが一般的です。ニュースプラットフォームとしてのYouTubeは、ここが弱かった。それを踏まえ、YouTubeの検索結果に、文章記事のサマリーを表示することに。記事を掲載しているニュースサイトへとリンクされます。この機能は、数週間以内にアメリカでスタート。
また、トップニュースや速報ニュースをハイライト表示する機能「Top News and Breaking News」は、現在17カ国で展開されていますが、これを数カ月以内に34カ国以上で拡大展開する予定。
視聴者自身がニュースを判断するため、第三者からの情報提供もプラス。YouTube検索結果に、Wikipediaやブリタニカ百科事典へのリンクが追加されました。
その他、YouTubeのテレビアプリにてローカルニュースの強化(アメリカのみ)、若者のデジタル・リテラシーを高める活動をしている団体への支援なども発表されました。
ニュースメディアを手厚くサポートし、さらに人材補強や動画以外の検索も可能にしたり、情報ソースを豊富に。YouTubeだけで、今日の世界のニュースが完結するよう考えて設計されています。ニュースを見るための場所として、YouTubeの硬派な顔が広がりそうです。
Image: Sharaf Maksumov/Shutterstock.com
Source: YouTube Official Blog, Google
(そうこ)