極悪に他力本願なヤツです。
写真は新種のスズメバチなのですが、お尻の針が長くて赤いの、わかりますよね。実はコレ、クモに自分の卵を植え付けるための卵管なのだそうです。
卵が育ち子供が産まれると、彼らはクモのお腹を食い破って出てきます。まるで『エイリアン』のチェストバスターみたいですが、ちっちゃいのが無数にワラワラ出てくるかと思うと、鳥肌がゾワりそうです。
見つけたのは、フィンランドにあるトゥルク大学の研究チーム。彼らは南米へと旅立ち、アンデスからアマゾン熱帯雨林までを調査してきました。そこで新種のスズメバチを7種類も発見。そして「Clistopyga crassicaudata」と名付けられたコイツが、一番タチの悪い種類だったのです。ちなみに「crassicaudata」は、針の太さに由来する名前とのこと。
なぜこのような針があるのか…
なぜスズメバチがこのように進化したかというと、それはもちろん種の繁栄のため。クモというガワが卵を外敵から守ってくれますし、子供が卵から孵ったらそのクモ自体が新鮮なエサになるのです。この状況はとても理想的ですよね
クモに刺した針は毒を流し、続いて体内に卵を産み付けます。こんなの刺されたクモは、思わず「アッー!」ですよね。同情せずにはいられません。
Image: Kari Kaunisto
Source: Zootaxa
Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(岡本玄介)