ネットサービス

Airbnbのヘビーユーザーがアカウントを突然BANされてしまった理由


現地の人から家を借りることができる民泊サービスAirbnbを長期にわたって愛用していたジャクソン・カニングハム氏は、突然同社からアカウントを無効にされてしまいました。AirbnbからBANされたことについて、カニングハム氏は「全く身に覚えがない」としながらも、アカウントを無効にされた理由を考察しています。

Digital Exile: How I Got Banned for Life from AirBnB
https://medium.com/@jacksoncunningham/digital-exile-how-i-got-banned-for-life-from-airbnb-615434c6eeba

カニングハム氏によると、Airbnbから突然以下の文面のメールが届き、「アカウントを無効にした」との通知を受けたとのこと。

Dear Jackson,

We regret to inform you that we’ll be unable to support your account moving forward, and have exercised our discretion under our Terms of Service to disable your account(s).

This decision is irreversible and will affect any duplicated or future accounts.
Please understand that we are not obligated to provide an explanation for the action taken against your account.

This decision is irreversible and will affect any duplicated or future accounts.

(ジャクソン様

Airbnbは利用規約に従い、お客様のアカウントを無効にしたことを通知いたします。


この決定は恒久的に適用され、お客様が将来Airbnbで作成する新規アカウントにも適用されます。

また、お客様のアカウントに対して行われた措置について、当社が説明義務を負わないことも重ねてお伝えいたします)

カニングハム氏はAirbnbをサービス開始当初からずっと利用しており、数十人の知人や友人にも紹介していました。Airbnbに利益をもたらす模範的なユーザーであると自負していた同氏は、このメールが届いた時、「Airbnbの間違いかな?」と軽い気持ちで考えていたそうです。そして、カニングハム氏がAirbnbのサポートに「何かの間違いではないか?」と問い合わせたところ、メールで以下の回答が送られてきました。

Hi Jackson,

Please understand that we are not obligated to provide an explanation for the action taken against your account.

Additionally, we consider this matter closed and will no longer reply to any inquiries regarding your account.

(ジャクソン様

お客様のアカウントに対して行われた措置について、説明義務がないことをご理解ください。

また、この問題はすでに解決済みであり、お客様のアカウントに関するお問い合わせには返信いたしません)

メールを確認したカニングハム氏は今後Airbnbを利用できないことに、ショックを受けたそうですが、何に違反したのかを教えてもらえませんでした。そこで、同氏は自分への戒めとして「自分が何のポリシーに違反したのか」調べてみることにしました。


Airbnbでは宿泊料の現金払いが禁止されているため、カニングハム氏は「どこかの民泊で間違えて現金払いしたことで、アカウントを無効にされたのではないかと」考えました。しかし、過去の領収書などを見てみると、いずれもAirbnb経由で料金が支払われていたことが明らかになり、支払いにおいて問題はありませんでした。

カニングハム氏は過去に民泊で問題を起こさなかったか疑うようになりました。そこで、同氏は「Airbnbで借りた民泊の思い出」について、彼女と会話したところ、「ある民泊で宿のオーナーから失礼な対応を受けていた」事実を思い出すことになりました。その宿は設備が非常に充実していて、満足度がとても高かったのですが、チェックアウト当日に事件が起きてしまいます。カニングハム氏は昼の12時までに部屋を退室するという内容で民泊を予約した認識でしたが、当日の午前11時にオーナーが2人が宿泊している部屋に入室。このとき、服を着ていなかったカニングハム氏とその彼女は、オーナーともめてしまいます。しかし、オーナーが「本来は11時に退室しなければいけなかったことをカニングハム氏に伝え忘れていた」ことがわかると、「仕方ない」と感じた2人は急いで準備をして退室しました。

カニングハム氏は、本来ならオーナー側の対応についてクレームをAirbnbに投稿するところだったのですが、「この日はたまたま運が悪かっただけだろう」と考えて、レビューに書くことはありませんでした。後に調査を行うためにAirbnbの民泊オーナー用アカウントを作ったカニングハム氏は、自分に関するレビューがないか確認したところ、この民泊のオーナーが当時の出来事をレビューに投稿していました。この民泊のオーナーによると、「チェックアウト時の時間を伝え忘れていたことがあったものの、退室を命じても速やかに出ていかなかった2名の態度が非常に悪かった」として、事実を曲解したレビューをAirbnbに投稿していたのです。


これを見たカニングハム氏は「このレビューがアカウント無効につながった」と考え、Airbnbにこの宿泊に関する事実を報告しました。しかし、Airbnbは「オーナー側がウソを書いていたとしても、民泊のオーナーと称したアカウントを作り、利用客に関するレビューを読むという行為はポリシー違反だ」として、カニングハム氏の意見が認められることはありませんでした。

次にカニングハム氏は「この問題を多くの人に拡散して、批判的な意見の集中からAirbnbの態度軟化を図ろう」と考えて、Googleレビューに民泊の対応を投稿しました。すると、この民泊のオーナーが「Airbnbで詳細を読めばわかるはずなのに、読んでいないあなたが悪い」として、カニングハム氏を否定する意見が返信されましたが……


このオーナーに対しては「顧客対応ができてない」といった意見や「オーナーが無能」といった多くの批判的な意見が寄せられていたこともあり、カニングハム氏の意見は多くの人に受け入れられるようになりました。しかし、その後もAirbnbの態度は軟化することなく、カニングハム氏は複数回メールを送信した後にアカウント復旧を諦めることにしたそうです。


カニングハム氏は「私たちのルーチンワークのほとんどが大手企業のサービスに依存している」と語っており、GmailやAmazonのようなサービスは現代の人々が生活する上で重要なポジションを担っているとしています。同氏は「生活を担うほど大きなサービスがアカウント停止のような対応をとるのであれば、ユーザーに事前に警告または通知したり、事後であれば理由を説明したりするべきだ」と述べています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Airbnbが新しいフォント「Airbnb Cereal」を発表 - GIGAZINE

Airbnbのホストは障害のある人からの宿泊リクエストを障害のない人からのものと比べて断る傾向にある - GIGAZINE

「現地の猫と出会う」「キューバの学者と日々の生活を感じる」など旅先で振り切った体験ができるAirbnbの「Experience(体験)」を使って「紙すき」をやってみた - GIGAZINE

民泊の年間上限を180日にする新法案が閣議決定、Airbnbからコメントあり - GIGAZINE

「Airbnbがもたらす負の影響」と戦い続けるデータ・アクティビストの話 - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.