SNSは、いとも簡単に、今のパートナーや昔の恋人、片思いの相手、片思いの相手の元カノ(元カレ)、片思いの相手の家族、子どものころの先生などをストーキングできてしまいます。

それに、愛する人の考えや行動を、不必要に深く知れてしまいます。

パートナーがInstagramでセクシーなモデルをフォローしているといった、些細だけど腹立たしいことまで見えてしまうのです。それがトラブルにつながることも。たとえば浮気が発覚したり、オンラインいじめに加担しているのを見つけたり。

オンラインでのパートナーの言動、あなたはどこまで許せますか?

些細なことは気にしないように意識する

SNSは、その人のすべてを表しているわけではありません。たとえば私の場合、Facebookで「いいね!」しているにもかかわらず、一度も聴いたことのないバンドや、利用したことのない企業がいくつかあります。それらは単に、友達から求められていいねをしているに過ぎません。

とはいえ、いいねを見れば多くのことがわかるのも事実です。パートナーがサッカーチームの写真ばかりにいいねしているようなら、きっとサッカーが好きなのでしょう。パートナーであるあなたが直接そのことをあらかじめ聞いて知っていればいいのですが、SNSで初めて知る場合、困ったことになりかねません。

そんなときは、まずは落ち着いて考えて。

だって、リアルワールドでも、パートナーが好きなものとあなた好きなものは違うでしょう。Media Psychology Research Centerでディレクターを務めるPamela Rutledge博士はこう言います。

パートナーの政治信条に同意できない、フットボール好きが許せない、バッグ好きが許せないと思うときは、こう考えてください。「それがその人の興味であって、その人の一部である」と。2人は違う人間なのです。良好な関係とは、2人が完全に同じことではありません。それよりも、寄り添えること、分かち合えることこそ、素晴らしい関係といえるでしょう。

私と自転車好きの彼がそうであったように、始まったばかりの関係では、興味の違いが恐怖に感じられることがあるかもしれません。

でも、すでにパートナーのことを好きになっているのであれば、ネット上の顔だけがその人ではないと考える価値があるでしょう。

とはいえ、危険信号を無視しない

「腹が立つ」と「害がある」では大違いです。オンラインでの危険信号を見つけときは、無視しないでください。

たとえば、「ハラスメント」「他人のSNSを荒らす」「憎しみに満ちた言葉を使う」「他人の身体的特徴をあざ笑う」「人種差別や性差別の投稿をする」などがそれに当たります。

私のある友達は、恋人候補を見つけたら、その人のTwitterを「女」「ガールフレンド」「セックス」「ビッチ」などのフレーズで検索して、過去に問題発言をしていないかチェックしていると言っていました。

検索の結果、実際に恐ろしいツイートを見つけたこともあるそうです。

先日、匿名の女性から、元夫に関するメールをいただきました。付き合い始める前、彼が元カノについてひどい投稿をしているのを発見したという彼女。このように、自身のストーリーを打ち明けてくれました。

当時は「ツラかったんだな」と思っただけでした。悲しみへの対処がヘタな人なんだなって。その5年後、私は知ることになります。彼は拒絶されたり愛されていないと感じると、怒りや憎しみで対処する人間だったのだと。人は、本性を隠すことはできないようです。

そう、オンラインで他人を罵倒するような人は、オフラインでも同じことをします。Rutledge博士はこう言います。

SNSは実社会の拡張です。オンラインで悪い言動を見たときに、それはその人の本当の姿ではないと目をつぶっていると、いずれ痛い目を見ることになるでしょう。SNSでしていることは、普段の生活でもすると思ってください。

コミュニケーションがカギ

パートナーのオンラインでの言動が危険、あるいは腹立たしいと思ったら、感じたことを直接伝えてみましょう。

恋人でも友達でも、人間関係にトラブルが生じたときは、コミュニケーションが必要なのです。メールなどではなく、面と向かったコミュニケーションがベターです。

些細なイライラの源を、爆発するまで放っておいてはいけません。ましてや、決して暴言を見逃してはいけません。

パートナーの問題行為が許容範囲なら、パートナーと自分の興味が違ってもいいのだということを忘れないで。相手を責め立てるのはNGです。

そのような話をするときは、「あなたのそういうところ好きじゃないし、間違ってると思う」という言い方ではなく、「あなたにとってなぜそれが重要なのかを教えてくれる? もっとあなたのことを理解したいから」という言い方を心がけましょう。

パートナーが自身の行動の理由を考え始めたら、あなたが不快に思う理由を説明してください。

たとえばパートナーがいつもレストランやエアラインへの文句ばかりをツイートしているなら、「食事券やマイルが目当てなのはわかるけど、公衆の面前で相手に辱めを与えているようにしか見えない」という具合に。

そして、どんなプラットフォーム上であれ、そういう攻撃的な態度には賛同できないと伝えましょう。

「不快だから、あなたのSNSは見ない。私はそんな価値を生まないような方法ではなく、もっと有意義な方法であなたとつながりたい」ことを伝えるのです。見過ごしてはいけませんが、(決定的な行為でなければ)いきなりケンカを吹っ掛けてもいけません。

一方、問題行為が明らかに行き過ぎなときは、もっと懐疑的な態度をとっても構いません。

パートナーは、あんなのただの冗談だよと主張するかもしれません。でも、あなたの逆鱗に触れる行為なら、あなたはそれを非難する権利があります。Rutledge博士は言います。

パートナーを怒らせるようなことをしてはいけません。コントロールをしてもいけませんが、相手が尊重されていると感じられるにはどうすればいいか、関係を強化するにはどうすればいいかを理性的に話し合うことが大切です。私だって、もしパートナーがオンラインで恋人募集をしていたり、無礼な言動で他人を傷つけていたりしたら不快です。

オンラインの顔がその人のすべてではない

SNSはその人の人間性を示すとはいえ、あくまでもスライスに過ぎません。「Facebuddha: Transcendence in the Age of Social Networks」の著者であるRavi Chandra医学博士は、このように述べています。

オンラインではその人の最悪の部分が見えることがあります。そのように、普段しないようなネガティブな行為をネット上でしてしまうことも。オンラインには声のトーンや表情など、物理的な存在感を示すヒントがないことが原因です。そのような状況では、人はネガティブになったり、攻撃的になったりすることがあります。

ですから、パートナーの行為が気になるときには、気づかせてあげましょう。

自分がどんな行為をしているのかを認識できていないのでしょう。あなたが気づかせてあげることで、少しは目を覚ますかもしれません。これは、現代社会が持つ危険性の1つです。私たちは、あまりにもオンラインで生きているのです。

基本的に、あなたの感情に間違いはありません。ただ、気に入らないのがパートナーのオンラインでの存在感だけなら、爆発する前に相手の他の側面に目を向けてください。とはいえ、あなた自身の感情も軽視しないで。

困っているあなたに必要なのは、爆発することではなく、明確にすること。

ネット上のパートナーは無視して生きると決めたなら、投稿は一切見ないのが身のためです。TwitterやInstagramにはミュート機能があります。Facebookでもフォローをやめ、フィードに表示しないようにしておきましょう。このような線の引き方には、何ら問題はありません。Rutledge博士は言います。

あなたには、オンライン空間でも、オフライン空間と同じように選択する権利があるのです。


Image: Elena Scotti

Source: Pamela Rutledge, Face Buddha

Rebecca Fishbein - Lifehacker US[原文