ハマる調味料「花椒オイル」の鮮烈さに第3の目が開きました【味覚の目覚め】

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シビれてますか?

ちみをです。

昨今、花椒(ホアジャオ、日本語読みは「かしょう」)入りの担々麺やら四川風な麻婆豆腐やらがずいぶんとはやっておりまして、何かとシビれる機会も多くと存じます今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。

 

私ですか?

 

いやいやあったりまえじゃないですか。何言ってんですか。モチロンシビれるにシビれてますとも毎日毎日。

 

まあ当然いつも外食しているというわけではなく、シビれの根源である花椒を駆使した「宅シビれ」イニシエーションを夜な夜な楽しんでおります。

 

その「宅シビれ」の中核を支える「花椒オイル」という調味料がありまして、これがまた前頭葉にくる鮮烈な風味を手軽に楽しめるという「シビれヘッズ」に欠かせないアイテムであり、自宅でも簡単かつ手軽に精製可能なのでぜひ習得いただきたいと思っております。

 

「花椒オイル」の作りかた

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【材料】

  • 花椒(ホールのものを10〜15g、上級者はもっと多くてOK)
  • サラダ油(150cc)

 

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【作り方】

①花椒を粉砕し、ステンレス or ガラスの容器に入れ、スプーンひとさじの水を加えて混ぜる

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こんな感じです。

 

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②鉄のフライパンなどでサラダ油を熱する(煙が出る直前くらいまで)

 

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③油を粉砕した花椒にかけてジューいわせる

④軽く混ぜたらふたして冷めるまで待つ

 

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⑤キッチンペーパーとじょうごでこして、清潔な瓶に詰めて完成。数カ月は日持ちします

 

「花椒オイル」はさまざまなレシピを試みたのですが、ホールのものをゆっくり加熱するのは焦がしてしまったり加熱しすぎ or 加熱が足りないなどで香りが上手く引き出せなかったりと苦戦。

 

結果的に、ホールの花椒を一度粉にしたものを、短時間加熱する手法が一番香りがさえ渡りチャクラに訴えかけるとともに、確実性が高いです。

 

またはじめに花椒に水を加えることで、香りが開くと言いますか、よくわからないけどこうすると仕上がりが良かったです。理由はよくわかりません、あしからず。

 

そして出来上がったオイルを使ってどういった料理が作れるのか、という話ですが……

 

シビれたたきキュウリ(シビれランク★★☆☆☆)

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【材料】

  • キュウリ(2本)
  • 塩(ふたつまみくらい)
  • 花椒オイル(すきなだけ)

 

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【作り方】

①キュウリを適度に切りそろえ、手のひらなどでたたきつぶします

 

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②ビニールバックに材料全部入れて軽くもみます

③冷蔵庫で少し休ませたら完成

 

超絶簡単にシビれられる入門レシピ。シビれが足りなければ砕いた花椒をさっと振りかけると延髄にキます。コツは恐れずに「花椒オイル」をガンガンいくことです。

 

シビれニラ(シビれランク★★★☆☆)

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【材料】

  • ニラ(2把)
  • 塩(ひとつまみくらい)
  • 花椒オイル(すきなだけ)

 

【作り方】

①ニラ切って材料ふりかけて完成

 

ひと工程でできる優秀なツマミ。

ニラは新鮮なやつを生でガツンと、ご想像どおり凄烈な仕上がりですが、焼酎などには劇的に合います。コツは恐れずに「花椒オイル」をガンガンいくことです。

 

シビれ鯛マリネ(シビれランク★★☆☆☆)

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【材料】

  • 鯛(タイ)の刺身(1人前、白身ならなんでも)
  • 玉ねぎ(4分の1くらい、新玉がよい)
  • パプリカ(2分の1くらいの量、2、3色カラバリがあるときれい)
  • 酢(大さじ2)
  • 花椒オイル(大さじ2)
  • 塩(ふたつまみくらい)
  • 砂糖(ひとつまみくらい)

 

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【作り方】

①材料を薄く切りそろえます

②調味料を材料とあえます

 

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③冷蔵庫で少し休ませたら完成

 

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④仕上げに彩りでパセリを振ると鮮やかです

 

シビれ度は高く無いですが、食べやすくてしゃれてて良いです。

こんなんも作れますっていう自己主張でもあります。

白ワイン、遠くにスパークリングとマリアージュさせると爽やかかつすみやかにニルヴァーナします。

コツは「花椒オイル」を適度にいくことです。

 

シビれ鯖缶(シビれランク★★☆☆☆)

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【材料】

  • 鯖(サバ)缶(水煮)
  • 花椒オイル(好きなだけ)

 

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【作り方】

①鯖缶の水を切って、皿に盛って、花椒オイルかけて完成

 

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完全にツマミ。

もはや料理と言えるレベルの代物ではありませんが、コレだけで十分にうまいです。

コツは恐れずに「花椒オイル」をガンガンいくことです。

 

覚醒麻婆豆腐(シビれランク★★★★★)

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【材料】

  • 合びき肉(200g程度)
  • 豆腐(木綿1丁)
  • 玉ねぎ(2分の1くらい)
  • 長ネギ(4分の1くらい)
  • 噌、豆板醤(トウバンジャン)、甜麵醬(テンメンジャン)、おろしにんにく、おろし生姜(それぞれ小さじ1くらい)
  • 顆粒鶏ガラスープ(小さじ1くらい)
  • 水(200cc)
  • 片栗粉(大さじ1くらい)
  • すりおろおした花椒(小さじ1~多ければ多いほど)
  • 花椒オイル(え!? って言うくらいの量)

 

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【作り方】

①強火で熱したフライパンでひき肉を炒める

 

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②火が通ったら味噌、豆板醤、甜麵醬、おろしにんにく、おろし生姜を入れ良くからめながら軽く炒める

 

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③味がなじんだらみじん切りにした玉ねぎ、長ネギを投入

 

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④玉ねぎと長ネギに火が通ったら水と鶏ガラスープを投入、がぜん強火

⑤沸騰してきたら豆腐を投入、がぜん強火で5分(多少焦げてもひるまず強火)

 

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⑥水かさが減ってきたら水溶き片栗粉を投入してとろみづけ

 

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⑦仕上げに花椒オイルをバシャバシャと。そしてすりおろした花椒をまぶして完成

 

締めはもちろん麻婆豆腐。

 

コツはひき肉はひき肉自身からでる脂で焼く、強火で良く豆腐を煮込む、すりおろしたホールの花椒をガツガツまぶす、そして「えっ??」って思うくらいの量の「花椒オイル」を恐れずガンガンいくこと。

おおよそお玉で半分くらいは入れると良いでしょう。

 

中華料理のカロリーを気にするなどナンセンスもは甚だしいと思いませんか?

そして勘のよろしい方はすでにお気づきかと思いますが、ここまで唐辛子的ないわゆる「辛味」は極少量の豆板醤のみ。

 

辛味よりも多量に投入されたオイルとすりおりした花椒が彩る痛快なシビれ、「麻味(マーウェイ)」が支配する「食べるタイプ」の修行とも言えます(※モチロン別に唐辛子を入れてもいいです)。

 

余談ですが、「青花椒」というのもまた違った風味かつシビれバチバチなのでお試しあれです。麻婆豆腐との相性もガチ。上野とか通販で買えます。

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食べれば食べるほどに舌がまひし、汗がにじむとともに美蕾(みらい)と前頭葉が直接コンタクトされるような食味体験。それは麻味を通じて宇宙とつながっていくような、はたまたイタコの疑似体験と言いますか、邪眼が開くと言いますか、もう未知過ぎて形容しようが無い「味覚の目覚め」がそこにあります。

 

さらに余談ですが、花椒をそのまま素揚げし、そのままボリボリ食べるのも良いです。ピーナッツに混ぜて食べるのがお手軽ギャラクシー。強く推奨します。

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このシビれる味を表す「麻味」、現代の基本五味として定義される「甘味、酸味、塩味、苦味、うま味」から外れる特殊な種類の味であり(意外にも辛味も五味にカウントされない)、そもそも舌があんなにシビれてしまうような物質など本当に人間が摂取して良いものなのかどうかも個人的には未だ懐疑的ではありますが、ニコチンやアルコールだって本来人間の組成には不要ですし、麻味も完全に嗜好(しこう)品の部類としてカウントして差し支えないでしょう。

 

と言いますか、摂取が禁じられる場面の多い酒、タバコよりも、どこでも堂々と食べられいつでも第3の目ぱっかん開くイニシエーションを堪能できるこの花椒の麻味を前にすれば、もはや酒もタバコもオワコンなのでは無いでしょうか!?

 

よしもう皆んなこの際さっさと花椒に移行しましょう、世界平和!

 

と言うことで、現場からは以上です。

 

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ちなみに台湾ラーメン系のカップラーメンにぶっかけるだけで、徳レベルが2あがります。おてがる宅シビれ、最高。 

 

バシャバシャ。

 

書いた人:ちみを

ちみを

1980年生。銀河で一番美味しく飯を喰らい酒を呑む才能を持ち、食と何かを無理やり結合させることを得意とする食コンテンツサプライヤー。昼はしめやかにリーマンを営む。好きな言葉は「牛飲馬食」。好きな女優は「80年代のかたせ梨乃」。

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