個人的にはディズニーでよかった。
世界を席巻するコンテンツの王たるディズニーと、ユニバーサル・ピクチャーズやNBCなどを抱えるケーブルテレビ・通信大手のコムキャストによって繰り広げられた21世紀フォックスの買収劇。
入札価格がどんどん上がって一体どこまで行くんだと大きな話題になりましたが、コムキャストがフォックスの買収を行なわないとの声明を発表し、ついに戦いに終止符が打たれました。
8兆円で買収確定か?
ディズニーは最終的に約730億ドル(約8兆円)でフォックスの資産を取得することになる見通し。当初は524億ドル(約5兆9000億円)で買収する予定だったので、ディズニーはコムキャストとの競り合いのおかげでだいぶ追加のお金を支払うことになりそうですね…。
ただ、コムキャストは買収劇から退くわけではありません。21世紀フォックスが株主となっているヨーロッパ圏で絶大なシェアを誇る放送事業者「スカイ」(日本のスカパー!もこの系列)を当初から狙っており、これからはその取得に注力していくとの旨を発表。ちゃんとやることはやっていくつもりの様子です。
ディズニーに決まって一安心
個人的には、コムキャストが21世紀フォックスを買ったとしても、コムキャストはあんまり日本向けにサービスを展開する気配は感じないし、なにより『ワイルド・スピードvsプレデター』とか、『エイリアンvsマミー(トム・クルーズのほう)』ぐらいしか期待はできないと思っていました。なので、ディズニーに決まって一安心。
ディズニーが21世紀フォックスを買収することで起こると期待できそうなことは、やはりディズニー独自の配信サービスとHulu関連での変化(フォックスはHuluの経営権の一部も持っている)が日本にも直接関係ありそうで、『デッドプール』や『Xメン』などのマーベル関連の権利がディズニーに集まることに加えて、『アベンジャーズvsプレデター(AvP)』が実現可能になるなど、期待は高まるばかり。
とにかく、これから正式に買収が進み、ディズニーとフォックスが力を合わせて一体何を生み出してくるか、楽しく見守っておきましょう。
編集者注:タイトルを「ディズニーのフォックス買収がほぼ確実に」というちょっと曖昧な表現にした理由について ── 。執筆者の傭兵ペンギン氏によると「今後、宇宙から凄まじい金を持った宇宙人が出てきてフォックスを買収合戦に参戦する可能性もゼロではないので……」とのことです(※例え)。
Image: chrisdorney/Shutterstock.com
Source: Comcast via Bloomberg
(傭兵ペンギン)