うだるような暑さの日は、エアコンの利いた部屋で快適に過ごしたいですよね。食事のときは、爽やかなメニューで涼を取りたくなります。

夏と言えば、涼し気なものを食べたくなります。そうめんや冷奴がポピュラーですが、清涼感が得られるという点において、群を抜いている食材はミントでしょう。

とはいえ、ミントを使った料理は限られています。メインというよりは、のせたり添えたりといった飾りとしての使い道が多く、量もあまり食べられません。これでは買ったとしても余らせてしまいます。まさか、摘まんでパクパク食べるわけにもいきませんからね。

そこで今回は、大人から子どもまで幅広く愛される唐揚げを、ミントを使って爽やかにアレンジしてみました。

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▼材料(2人分)

唐揚げ用鶏モモ肉……300g

ミント……15g

a:塩……小さじ1/2

a:鶏ガラスープの素……小さじ1/2

a:みりん……小さじ1

a:白ワイン……小さじ2

a:オリーブオイル……大さじ1

a:にんにくすりおろし……少々

片栗粉……適量

揚げ油……適量

▼作り方

STEP1.

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aの材料を合わせて、鶏ガラスープの素と塩をよく溶かしておく。

STEP2.

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ミントは適当な大きさに切って、包丁で叩いておく。

STEP3.

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密閉バッグの中に、1と2、鶏モモ肉を入れる。

STEP4.

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よく揉み込んで、冷蔵庫で30分以上寝かせる。

※均等にしみ込むように、しっかり揉み込んでください。そうしないと味にばらつきが出てしまいます。

STEP5.

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揚げ油を170度に熱し、片栗粉をまぶして絡めた3を入れ、揚げる。

STEP6.

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火が通ったら、最後に190度くらいに温度を上げて、からりと仕上げる。

STEP7.

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よく油を切って出来上がり。


いつもの唐揚げかと思いきや、口のなかにスッと爽やかな空気が流れ込んできます。唐揚げとミントという斬新な組み合わせですが、おいしさを損なうことはまったくありません。ミントを生かせるよう、あっさり塩味仕立てにしたのもポイントのひとつです。

かなりの量のミントを使っていますが、クセも強くはなく、ほどよい清涼感が楽しめます。これならミントを余らせてしまうような、もったいないこともないですね。

香りも良いので、食欲もそそられるはず。少量では物足りなく感じ、大盛りが欲しくなってしまうかもしれません。夏の食卓に賑わいをもたらし、涼しげな風を呼び込むことでしょう。

レシピ・文オガワチエコ

料理研究家。ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールで料理と製菓を学ぶ。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)、『おにぎらずの本』(泰文堂)など。道具も調味料もない彼の家で、いかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。2015年9月11日には新刊『スティックオープンサンドの本』を出版。

Photo: 大崎えりや