頑張れば宇宙飛行士への切符は、17歳でも手に入ります。
昔から子供が憧れる職業に宇宙飛行士というのがあります。でも大人になってホントに宇宙へ飛び立てるのはホンの一握りの人たちなんですよね。ですが今、その夢に向かってロケットのごとく邁進している17歳の少女がいます。それがNASAで訓練生をしている、高校生のアリッサ・カーソンちゃん。
ルイジアナ州出身の彼女は、3歳のとき「宇宙飛行士になって火星に行きたい」とお父さんに話していたのだそうです。それから十数年の間に、アリッサちゃんはアドヴァンスド・スペース・アカデミーを最年少で卒業し、さらにはアメリカ、カナダ、トルコにあるNASAスペース・キャンプ3校のコースを終了した世界初の人物になり、加えて世界で初めてNASAパスポート・プログラムも終えた唯一の人物となりました。
そしてアメリカ国内9つの州にある14ヶ所すべてのNASA・ビジター・センターを踏破し、2013年にはNASA TVの「MER 10」というパネル・ディスカッション番組に招待され、次いで火星に人類の永住地を作ろうというマーズワン計画の大使7人の内のひとりに選出。
2016年10月には高校生・大学生向けの高層大気・無人宇宙飛行のプログラムを提供しているAdvanced Possum Academyも卒業し、現在ではNASAで訓練を重ねながら、2033年に計画している火星飛行候補のひとりになっているのです。
Video: Alyssa Carson/Facebook
たとえ火星への旅が片道切符だとしても、構わず行きたいというアリッサちゃん。彼女は自動車の運転免許証を取る前に、ロケットの免許証を手に入れてしまいました。何千という希望者が応募してくる中、選ばれるのは10名にも満たないエリートたち。その難関をくぐり抜けてきたのが、若干17歳の彼女なのです。
夢に向かってまっしぐらなアリッサちゃんは、空き時間に学校の勉強も欠かさず今は英語、中国語、フランス語とスペイン語のクラスも受講中。「高校に通いながらほかのことを学ぶ、時間との戦いが大変」と話します。
ではもうちょっと、彼女の素顔に迫ってみましょう。
オリオン宇宙船のカプセルから脱出する訓練を終えたところ
宇宙飛行士のクレイトン・アンダーソンと会っているところ
浅い水での脱出訓練をしているところ
ちょっと蛇足ですが、マーズワンは2032年までに火星に人類初の永住地を作り、人を送ることを目的とするオランダの民間非営利団体で、宇宙飛行士候補の面接がユルかったり、資金が足りないのでは? など怪しさ満点で話題になったことがあります。あれから続報は聞こえてきませんが、アリッサちゃんを大使に選んだということは、まだ活動しているのでしょうね。
さぁ目指すは2033年。彼女は無事に火星に降り立つことができるのでしょうか? 乞うご期待です。
Image: Facebook
Video: Facebook
Source: Alyssa Carson, nasablueberry/Instagram via MY MODERN MET, SPACE CAMP, POSSUM SPACE ACADEMY
(岡本玄介)