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スマホ向け強化ガラス「ゴリラガラス6」が登場、平均15回の落下に耐える超頑丈ガラス


Corningのスマートフォン向け強化ガラス「ゴリラガラス」シリーズの新作として、より堅牢で耐久性のある「ゴリラガラス6」が発表されました。年々薄型化&大画面化しているスマートフォンにおいて、落とせばバキバキに割れてしまうガラスは、いつになっても悩みの種の一つですが、ゴリラガラス6ならば平均15回の落下にも耐えるという優れた耐久性が実現されています。

Gorilla Glass 6 | Superior Glass Protection Against Multiple Drops | Corning Gorilla Glass
http://www.corning.com/gorillaglass/worldwide/en/glass-types/gorilla-glass-6.html

Corning Introduces Corning® Gorilla® Glass 6, Delivering Improved Durability for Next-Generation Mobile Devices
https://www.corning.com/worldwide/en/about-us/news-events/news-releases/2018/07/corning-introduces-corning-gorilla-glass-6-delivering-improved-durability-for-next-generation-mobile-devices.html

過去10年間にわたってモバイル端末向けのカバーガラスを提供してきたCorningが「最も耐久性の高いカバーガラス」とうたうのが、新しく登場する「ゴリラガラス6」です。Corningのゼネラルマネージャーを務めるJohn Bayne氏は、「消費者がスマートフォンに依存するようになるにつれ、ガラスが割れる潜在的な危険が増えています」と、何度落としても割れないカバーガラスの必要性を説いています。ゴリラガラス6は2016年に発表された1世代前の「ゴリラガラス5」よりも高いところから落としても割れないだけでなく、複数回の落下にも耐えられる高い耐久性が実現されています。

そんなゴリラガラス6の耐久度をアピールするムービーをCorningが公開しています。

Drops Happen. Tough Endures. - YouTube


「人々はどれくらいの頻度で1.6メートル以上の高さから自分のスマートフォンを落とすのでしょうか?」


と言っているそばから、スマートフォンが手からポロリ。


調査企業のTolunaが独自に調査したデータによると、1.6メートル以上の高さからスマートフォンを落とす回数の平均は年に1度程度です。


新開発のゴリラガラス6は1.6メートルよりも高い場所から落としても割れることはありません。


それでは「1メートル以下の高さからスマートフォンを落とす頻度」はどの程度でしょうか?


机の上に置いていたスマートフォンが落ちるだとか、ポケットから取り出そうとしたスマートフォンが落ちるなど、1メートル以下の高さで落とす確率の方が多いことは明らかです。


同じTolunaの調査によると、1年間で1メートル以下の高さからスマートフォンを落とす回数は4回ほど。なお、Tolunaの調査によると1年間にスマートフォンを落とす平均回数は7回で、そのうちの50%以上が「1メートル以下の高さから」だそうです。


1.6メートル以上の高さから落としても割れないゴリラガラス6ですが、1メートルの高さから落とすと何回程度で割れてしまうのかを、Corningが実験しています。


スマートフォンを落とすのは滑らかな地面の上ではなく、粗面です。


何度も何度も落とす実験を繰り返したところ……


複数回の落下は難なく耐えます。


実験結果、ゴリラガラス6は1メートルの高さからの落下には平均で15回耐えられることが判明。


これはゴリラガラス5よりも2倍以上優れた結果です。


なお、競合製品となるソーダ石灰ガラスやアルミノシリケートガラスでは……


1メートルの高さから1度でも落としてしまえばガラスが割れてしまう模様。


ゴリラガラス6の開発に携わった製品開発担当副社長のJaymin Amin氏は、「ゴリラガラス6は化学的に強化され、ゴリラガラス5よりも大幅に高い圧縮レベルを得ることができるようになった、まったく新しいガラス組成物です。これによりゴリラガラス6の損傷に対する耐久性は向上しています」と語っています。

近年のスマートフォンでは大画面化や背面にガラスパネルを採用することが増えてきています。2017年に登場したiPhone 8/8 PlusiPhone Xも背面にガラスパネルを採用しており、これは「ワイヤレス充電機能への対応」や「ベゼルの小さな大画面端末の実現」のためでもあります。ゴリラガラス6は従来のカバーガラスに比べ、光学的な透明性、接触感度、耐引っかき性、効率的なワイヤレス充電、耐久性などが強化されているため、より自由度の高い端末設計が可能になるというのもポイントです。

「落下に対する耐久性の向上に加え、ゴリラガラス6はエンクロージャの85%にガラスを使用する最新の端末の設計要件を満たすように開発されています」と語るのは、マーケティング&イノベーション製品部門担当副社長のScott Forester氏。

なお、CorningによるGorilla Glass 6の発表会の様子は以下のムービーでチェックできます。

Corning® Gorilla® Glass 6 Launch Keynote - YouTube


世界の45以上の主要ブランドにより60億個以上の端末に採用されているゴリラガラスシリーズですが、最新のゴリラガラス6は複数の顧客による評価を受けている段階とのことで、「今後数カ月以内に市場に出てくるだろう」とCorningは記しています。

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in モバイル,   ハードウェア,   動画, Posted by logu_ii

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