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ソニー、スマホ向けで最多4,800万画素のCMOS。4K/90fps動画も

 ソニーは、スマートフォン向けとしては業界最多となる有効4,800万画素を実現した、積層型CMOSセンサー「IMX586」を開発。9月にサンプル出荷を開始する予定で、サンプル価格は3,000円。

有効4,800万画素を実現した、積層型CMOSセンサー「IMX586」

 イメージセンサーとして世界で初めて、0.8μmの微細な画素サイズを開発。スマホ向けの1/2型(対角8.0mm)と小型なセンサーでありながら、有効4,800万画素(8,000×6,000ドット)を実現。多画素であるため、デジタルズームを採用するスマホでも、高精細な撮影が可能という。

 動画撮影にも対応しており、4K(4,096×2,160)での90fps撮影や、1080/240fps撮影も可能。

 一般的に画素の微細化を進めると、1画素あたりの集光効率が悪くなり、感度が低下し、飽和信号量も低下する。しかし「IMX586」では、集光効率、及び光電変換効率を従来よりも高める設計・製造技術を駆使。感度と飽和信号量の高い微細画素の開発に初めて成功したとする。

 隣接4画素が同色のカラーフィルターであるQuad Bayer配列を採用し、高感度と高解像度を両立。夜景撮影等低照度下での撮影時には、隣接する4画素の信号を加算することで、画素サイズ1.6μm相当(有効1,200万画素)に感度を高め、低ノイズで明るい写真や動画の撮影ができるという。

 日中屋外などの明るい撮影時には、センサーに搭載した独自の信号処理機能で配列変換。リアルタイムで有効4,800万画素の高解像度画像が得られる。

隣接4画素が同色のカラーフィルターであるQuad Bayer配列を採用した

 独自の露光制御技術と信号処理機能をセンサーに内蔵することで、従来に比べて4倍となるダイナミックレンジの広い撮影や、リアルタイムでの出力を実現。画面内に明るいところと暗いところが共存するシーンでも、白飛びや黒潰れを抑えた画像をスマホのディスプレイを見ながら撮影できる。像面位相差AF機能も搭載する。