IT系の企業などでは特に、社内の多様性について多くの議論がされていますが、中でも取り残され、見過ごされがちなのが高齢者です。

もちろん、一口に「高齢」と言っても、業界やその人の外見によって幅広くさまざまです。しかし、新卒者と定年に近い年齢の人では、仕事に対するアプローチも違います。

今回は、年々若返っているように思える職場で、自分のためにできることをご紹介しましょう。

1. 年齢を隠さない

歳を重ねると、就職・転職活動をしたり、新しい会社に入るのに、目に見えない障壁がたくさんあります。ですから、履歴書の年月を消したり、職歴をかなり編集したりするようになります。そうすることで、面接にこぎつけることはできるかもしれませんが、そうなったら自分自身をその場でさらけだすことに。

年齢で差別するような会社で働きたくない人は、おそらく異なる視点や人生経験で社員の価値を判断しない人事担当の元で、働きたいとは思わないでしょう。

2. 自分の価値も認識する

アラフィフや50代の人は、不景気や景気の後退を経験し、様々な役職で働いてきたので、自分自身を管理することができます。TalentSmartに載っていた、18〜80歳の10614人を対象に調査した研究によると、年齢と共にこの能力が向上することがわかりました。

自己管理能力は年齢と共に着実に向上するようです。60代は50代よりも高く、50代は40代よりも高い、といった具合です。

おそらく、これまで考えてもみなかった年齢を重ねることのメリットは、他にもあると思います。U.S. Newsは、一般的に年齢が高いほうが、良い食事をしたり運動をするなど健康に気をつけているので、ほとんどのミレニアル世代よりも健康だと報告しています。

管理職には、頼りがいがある人が必要なので、とても素晴らしいことのように思えます。

また、定年が近い人や家族がいる人は、短時間だけ働きたいかもしれないので、柔軟な働き方ができそうだというのもいいです。適材適所です。

3. 社内で別の年齢層とも関わりを保つ

高齢の社員のニーズを考慮しない会社に居続けるのは大変なことです。会社の懇親イベントが飲み会やロッククライミングなどであれば、新卒や大学生のインターンと一緒にそのようなことをしたいと思わないかもしれません。

懇親イベントで社内や同じ部署での一体感を築くのは大事ですし、自分だけ取り残されたくもないでしょう。

可能であれば、自分が参加したくなるようなものを企画しましょう。それができない場合は、人事と一緒に考えるのもいいです。

年齢の異なるグループとより親交を深めるだけでなく、子どもとも仲良くなるイベントを提案するのもありです。

社内の別の年齢層の人にも同じようなニーズがあるかもしれず、その人たちを助けることもできるかもしれません。

4. 仕事のパフォーマンスを保つ

職場で、同僚が年齢に無関心ではないということを思い出す方法がいくつかあります。Monster.comには、特にIT系企業の高齢社員が、“自分が知っていること”を示すべきことがたくさん載っていました。

アドバイスで一番多かったのは、あらゆることに精通していること(時代遅れにならないこと)です。

クラスや研修を受け、普段の仕事以外のIT業界の人とつながるための「Open Source」プロジェクトに参加するなどしましょう。定期的に学ぶのは、自分のキャリアにとってだけでなく、脳にもいいことです。

また「Monster.com」では、IT系のブログを書いたり、長らく業界にいて気づいたことや印象などを人に伝えることもすすめています。

5. メンターになる

高齢になると全体のことがわかっており、職場には新参者が常にあふれているとわかるでしょう。

これは会社全体の問題のようなものです。ワークショップで教えたり、メンタリング(職場で熟練者が未熟練者に助言などをしながら人材を育成すること)する機会を設けましょう。

自分がやりたいことや、会社に貢献できることについて考えてみてください。会社員としての価値ある体験を示し、同じ会社やチームの社員が成長するのを手助けすることができます。

また、このようなメンタリングには双方向のメリットがあり、あなたが若い人たちから学ぶこともあるでしょう。

それに、何かのやり方を教えるというのは、仲良くなるための常套手段です。ロッククライミングを一緒に楽しめる人が見つかるかもしれません。


Image: fizkes/Shutterstock.com

Source: TalentSmart, U.S. News, Monster.com

Aimée Lutkin - Lifehacker US[原文