モジュールを自由に組み合わせるだって?
今年のCESでSamsungが発表した146インチの4Kテレビ「The Wall」、その名前どおり壁みたいなテレビです。テレビというより、壁がそのまま画面になったという印象の超巨大テレビ。ネタ元のKorea Heraldによれば、The Wallの来年の発売を目指しているとのこと。
マイクロLEDを搭載
The Wallの特徴は、その壁みたいなデザインもそうなんですが、新しいディスプレイ技術の「マイクロLED」を搭載していること。有機ELでは(コスト的に)作れなかった、巨大で色調が鮮やかなディスプレイを安価作りだせることがマイクロLEDの利点です。現在、マイクロLEDは一部の映画館が取り入れていて、劇場ホールやホテルやショップなどでの商業利用が想定されています。
プロジェクターに代わる80インチ以上の大型ディスプレイとして、今、Samsungやソニーがしのぎを削っています。2017年のCESでは、ソニーが壁一面のマイクロLEDを披露(日本では2016年に発表)。そして、今年のCESではSamsungが146インチのマイクロLEDディスプレイを発表していました。
The Wallは私たちも買える
しかし、The Wallの注目点は、商業用だけでなく家庭用でもあること。Samsungのビジュアルディスプレイビジネス担当のHan Jong-hee氏は、The Wallの生産の準備が9月に整い、来年前半の発売を予定しているといいます。こちらは厚さ80mmの商業向けではなく、厚さ30mmの家庭用のもの。
SamsungはThe Wallをテレビそのものでなく、モジュラーディスプレイと考えます。The Wallの配置によっては、好きなサイズのテレビを作れる、一部をテレビみたいに使えるというのがその理由。CESで発表された146インチのThe Wallも、10数cm各の小さなモジュールで構成されていたようです。The Wall=テレビではなく、ユーザーによってはテレビにもなるというね。
具体的にどのようにモジュールを販売するのかわかりませんが、2019年は、146インチのとってもでっかいマイクロLEDテレビが、一般家庭でも使えるようになるかもしれないと。大きさだけでなくて、きっとその値段もかなりのものなのでしょうけど。
モジュラー間のつなぎ目などまだまだ課題は残るものの、The Wallが家庭向けにも販売されれば、大型ディスプレイ業界にまた新たな風がふくとこになりますね。
Image: Samsung Newsroom(1, 2)
Source: Korea Herald, AV Watch, Engadget
Patrick Lucas Austin - Gizmodo US[原文]
(そうこ)