刑務所で配られたタブレットを受刑者たちがハック。約2500万円を盗み出す

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  • author Sidney Fussell - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
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刑務所で配られたタブレットを受刑者たちがハック。約2500万円を盗み出す
Image: shutterstock

これこそ知能犯。

アイダホの刑務所にいる364名の囚人たちが、メールや音楽鑑賞、ゲーム用に使われるタブレット端末をハックして、約2500万円を盗み出してしまいました。

使われたのは、JPayというブランドのタブレット。IDAHO STATE JOURNALによると、囚人たちはクレジットを使ってJPayシステム内で音楽やゲームを購入しました。その際、JPayの脆弱性を悪用して、アカウントのお金を不正に増やし、個人口座に払い戻していたのです。

刑務所の広報担当、ジェフ・レイ氏は、AP通信にこう話しています。

これは事故で起こったのではなく、意図的に行なわれたものです。JPayのシステムを知っていなければなりませんし、自分のアカウントのお金を不正に増やすためには、囚人がシステムの脆弱性を多重に突かなければなりません。

JPayの悪用インフレは、アイダホ州各地の収監施設で行なわれました。その結果、各地で合わせて364名の囚人たちが、合計で約2500万円あまりのお金を各人の口座に振り込んだのです。とある囚人は、ひとりでおよそ110万円の振り込みに成功したそうです。

JPayは現在、720万円相当のクレジット復旧に成功。犯行に及んだ囚人たちは、懲罰を与えられたり、特権を失ったり、またはセキュリティー・レベルを上げられたりと、かなりキツいお灸を据えられることになります。

受刑者たちに、娯楽のためにタブレット端末が配られるというのも驚きですが、メーカー独自のシステムをハックして、不正にお金を生み出してしまう方法もまたビックリです。最初にこの方法を編み出した人は、どれくらい懐に入れたんでしょう?

Source: IDAHO STATE JOURNAL