カナダのブリティッシュ・コロンビア州にある、プリンス・ジョージ周辺が山火事で大変なことになっており、その煙はワシントン州を燻しつつ海を渡りスコットランドやロンドンへと向かっています。
プリンス・ジョージはバンクーバーからおよそ523kmほど北にある街です。山々を燃やす炎の煙が太陽光を遮り、朝の街を夜のように暗い、オレンジ色に光る街灯がぼんやりと照らすだけの世界を生み出しています。
この煙害は1週間以上も続いており、避難していない住民は自動車のヘッドライトをつけて運転しているようですが、暗さよりとにかく臭くて煙たいほうがツラいでしょうね。
政府の情報によりますと、プリンス・ジョージは外出すれば健康被害にあうほどの大気汚染で、地元のジャーナリスト、ニコール・オウドさんは、「午前9:10でも現地は暗く、一歩外に出れば煙と灰を感じます」とつぶやいています。
Darker yet again in Prince George at 9:10 AM. You can feel the smoke and ash the second you step outside. #CityofPG#BCWildfirespic.twitter.com/geKtWfLjIi
— Nicole Oud (@Nicole_Oud) 2018年8月17日
カリフォルニア州でも恒例の山火事が起こっており、こちらも高濃度の大気汚染を起こしています。健康な成人でも、生で呼吸をすると病気になってしまうほどだそうです。
この状況は現地の住民たちによるツイートでも語られています。
Downtown Prince George. It is now pitch black. We are in downtown. #BCWildfirespic.twitter.com/nLDm1trQIz
— Richard Zussman (@richardzussman) 2018年8月17日
この環境下でも観覧車が回り、屋外イベントが行われています。
Meanwhile, in the background, the fair is on, if you can see the ferris wheel pic.twitter.com/5CWXY2eqTD
— Andrew Kurjata ? (@akurjata) 2018年8月17日
午前10時に自家用車で移動する様子も。
科学者によると、山火事の原因は人間が起こした環境破壊が元で起こっている気候変動といわれています。いずれの街も夏の暑さで山が燃え、今日までおよそ4,451平方kmの森林が燃えてしまったとのこと。これは例年の3倍の量にも匹敵するんですって。
500カ所で起こっている火事に加え、先週木曜には新たに10カ所が確認され、これらもまた街を暗く燻す煙を起こしているのです。回り回って太陽を遮るほどの環境破壊……恐ろしいですね。
Source: BC Air Quality, Twitter (1, 2, 3), Instagram