こんにちは。家計再生コンサルタントの横山光昭です。

お金を貯めるために大切なポイントは、「節約しやすい習慣をつくる」「具体的な節約につなげる」「節約を続けやすくする」の3つです。なかでも、節約を続けやすくするためにモチベーションを維持することは、とても重要です。

モチベーションは徐々に低くなっていきがちなもの。はじめは“貯金するぞ”とがんばることができても、やみくもにやっているだけでは、次第にそのがんばりが続かなくなっていってしまうものです。

このように気持ちが影響して継続できるかどうかが変わってくるというのは、ダイエットとよく似ています。ダイエットをやる気満々ではじめても、効果が顕著に出なかったり、時間がかかると、だんだんとやる気が低くなってしまいます。

いろいろな節約法、貯金法がありますが、どれをやっても継続できなければ、効果が出ません。そこで、継続するモチベーションを維持しながら効果的に貯金をする工夫をご紹介します。

横山光昭(よこやま・みつあき)

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家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、これまで1万人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。著書は55万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は累計270万部となる。また、お金の悩みが相談できる店舗を展開するmirai talk株式会社の取締役共同代表も務める。

工夫 1. 貯金の見える化

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Image: ライフハッカー編集部

“がんばって貯金しています”といっても、いくら 貯まっているかは見えにくいことがあります。それを視覚的に見やすくすることで、楽しく貯金を継続していけます。人間は視覚から得る情報に影響を受けやすいので、効果が得やすく、比較的簡単にはじめられます。ダイエットでも体重の推移を記録しておくと成功率が上がるといわれますが、貯金においても同様の効果が期待できるのです。

よく紹介するのは「貯金メーター」です。毎月の貯金額をグラフ化することで、目標金額に到達するまで、あとどのくらいか、今いくら貯まっているのかなどが一目瞭然となります。

やり方は簡単です。1カ月で貯金できた金額を積み木のように積み重ねいくだけでOK。パソコンを買うとか、車を購入する頭金を貯めるなどの目標金額があれば、その金額部分に線を引いておくと、より達成度がわかりやすくなります。老後資金を貯めるなど、大きな金額を目標にすると険しい道のりしか感じなくなるので、この数年で達成できる金額を設定しましょう。

このグラフは、お金が貯まった分のマス目に色を塗るスタイルにします。Excelで作成してファイルをデスクトップに置いておくとか、プリントして壁に貼るとか、いつも使っている手帳に書いていくとか、いつでも目に入るようにしておくと、貯金をしている気持ちが刺激され、より効果が上がります。

マス目の色が増えるたびにワクワクし、楽しい気持ちで継続できます。単純ですが、初心者向けで、楽しいモチベーション維持の方法です。

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工夫 2. 外食のタイミングを決める

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Image: Inspiring/Shutterstock.com

普段何気なく、無計画にしている外食。「料理をつくるのが面倒」「出かけたついでに」と、簡単に外食ができますが、そうしたことを繰り返していると、お金はどんどん出ていってしまいます。記念日などお祝いの外食も、あまり特別に感じられなくなるかもしれません。

しかし、子どものころを振り返ると、自分の意思ではできないので、お手伝いをしたり、テストの成績がよかったり、久しぶりに家族全員が揃ったりときに、親が連れて行ってくれた外食は大きな楽しみではありませんでしたか?

子どもにとっての外食は、ご褒美であったり、がんばる意欲を高めるものであったり、楽しくうれしいもの。次もそういう機会が得られるようにするためのモチベーションでした。

そこで大人になった今、子どものころの楽しさ、うれしさを思い出して、無駄にお金を使わないように、外食するタイミングを決めて行きましょう。何かができた時など、目標を決めるのもよい方法です。

そして行く予定と決めた日はお店を予約するとか、ずっと行ってみたかったお店に行くなどして、思いっきり楽しみましょう。満足度が高くなり、外食費の使い方にもメリハリができて、お金が貯まりやすくなるはずです。

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工夫 3. 自由に無駄遣いできるお金を持つ

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Image: Inspiring/Shutterstock.com

貯金メーターを続け、外食もタイミングを決めて行くことができると、これまでと違うことをしている自分に少し疲れを感じるかもしれません。モチベーションを維持するするためには、ある程度の我慢や努力も必要なので、大変に思うこともあるでしょう。

そうしたストレスを解消するためには、きちんと「浪費」することをおすすめします。手取り額5%までの金額であれば、浪費をしてもOK。常にお金のことを考えていくのはストレスです。心にゆとりを持たせることが上手に貯金をしていく秘策でもあるので、「手取り収入の5%以内」というルールを守り、浪費をしましょう。お金を使いながら増やすこともしていくという感覚です。

いつもは無駄遣いだなと思うようなことにお金を使うことができるとうれしいものですし、生活も楽しくなると思います。


今回は主にモチベーションを維持する工夫を3つ挙げましたが、自分なりにアレンジしたり、ほかの方法も組み合わせると、ほったらかしておいても貯金ができるようになる習慣がつくれるかもしれません。ぜひ、参考にしてください。


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