プロが集結して本気を出すとこうなります。
1500馬力を誇り、3億円というお値段のブガッティ・シロン。スポーツカー好きからしたら、一生手の届かない夢の自動車ではないでしょうか?
LEGO(レゴ)は、レゴ テクニックのみを使って実際に走る1/1ブガッティ・シロンを作ってしまいました。これを参考にして自分で組み立てれば、もしかしたら手が届くかも……?
いや、こんなの素人じゃ作ることなんてムリ! 本気度がケタ違いです。
スペック
このブガッティ・シロンは、399種類、100万個以上という膨大なパーツを糊付けなしで組み立てています。内訳は2,304個の「パワーファンクション・モーターセット」、4,032個の歯車、2,016個の交差軸ギアを使い、それらエンジンを含めて総重量は1,500kg。パワーは5.3馬力で推定トルクは92Nm(ニュートン・メートル)となっています。
動機
そもそもこのレゴ・シロンを作るきっかけとなったのは、レゴの車系シリーズである「テクニック」のチームが1/8ブガッティ・シロンを作ったことで、「レゴ テクニックの究極の課題は何か?」という議論になったこと。そこから「いっちょフルサイズで再構築しようぜ」となったのだそうです。結果、リアスポイラーもスピードメーターもちゃんと可動し、企画から組み立てまで13,438時間をかけた超力作となりました。
作られたのは、チェコ共和国クラドノにあるレゴの施設。レゴ テクニックのパーツ作成を得意としている場所ということで選ばれ、設計、機械、電気の専門家を含む16名の専門家からなるコアチームが結成されました。
ハンドルもダッシュボードも、シートもペダルもミラーも、すべてレゴ テクニックで作られたわけですが、彼らは新たに56個の新パーツを製造しなければならなかったとのこと。
テストドライブ
運転しているのは、元ルマンの勝者にしてブガッティの公式テスト・ドライバー、アンディ・ウォレス。本物のシロンをテストした、ドイツの「エーラ=レッシエン」テストコースにて、このレゴ・シロンもテストされたのでした。
本物のブガッティ・シロン、最高速度は時速420kmで爆走できますが、こちらのレゴ・シロンはおよそ時速30km。いや、ちゃんと走ること自体すごいです。
かつてはドイツの博物館に展示するべく作られた、実物大のポルシェ911ターボなんてのもありましたが……あれはただ拡大しただけ。こちらは「本気」と書いてマジと読むやつです。その証に、綿密な設計や制作を重ねているこちらのメイキング動画もどうぞ。
このブガッティ・シロンも、どこかに展示してほしいです。