健康のために汗をかきたいか? それとも快適さを保ちたいか?
エクササイズも兼ねつつ、ドア・トゥ・ドアで移動ができる便利さも伴って、スポーティーでロード的な自転車で通勤する人が徐々に増えているようです。でも汗だくで出社するのって、自分も周りもちょっと不愉快ですよね。
そこで自転車パーツメーカーのシマノが、マンチェスターにあるスポーツ科学専門機関と手を組み、30分の自転車通勤をシミュレートしました。これで通勤サイクラーたちが、どれくらい暑く、そして汗だくになるのかが見えてきたのです。
電動アシストと通常の自転車で汗の量を比較
Cycling WEEKLYによれば、この実験で電動アシスト自転車と人力自転車の汗の量を比較したところ、30分漕いだとき、電動アシストで汗をかく量は人力自転車の3分の1になることが判明したとのこと。
検証は、24歳から36歳までの男性4名と女性2名を起用し、気温28度の室内にて行われました。なお、電動アシスト自転車にはシマノ製「Steps E6100」モーターを使用しています。
実際どんな環境だったのでしょうか? そのときの様子がこちら。
計測したのは、被験者の心拍数、深部体温、主観的運動強度といった数値。そして衣服に取りつけた、汗の量を計測するパッチを使い、検証前後の汗を調べたのでした。
人力自転車と比較して、電動アシスト自転車は350mlも汗の量が少なかったんです。つまり普通の人力自転車を漕ぐと、自販機で買う缶ジュースと同量の汗が余計に身体や衣服を濡らしているってことになるんですね。それに電動アシスト自転車の方が心拍数も低く、平均毎分63回と落ち着いた様子。深部体温は人力が38.4度なのに対して電動自転車は37.5度と低いものでした。
電動アシストは速いわけではない?
我が家には電動アシストの子供乗せ自転車が一台あるのですが、電動アシスト自転車は漕ぎ出しをモーターでサポートしてくれて、12kgある子供を乗せても坂道を立ち漕ぎせずに登りきることができます。ただし最高速度は一定以上から伸びないんですよね。変速ギアがあるのでそれなりの速さになるものの、ガシガシ漕いでカっ飛ばすことができないのです。これは最近、通勤用に電動アシスト自転車を買った親戚も同じことを言っていました。
決して速くはないが、疲れない電動自転車か? はたまた、速くてエクササイズになりうる人力自転車か? 自転車通勤をお考えの際は、曲がり角の多さや坂の起伏といった路面状況も加味してみるといいかと思います。1番良いのは2種類買っちゃうことですけどね。
Source: YouTube via Cycling WEEKLY