不思議なもんです、人体って。
デサントジャパン株式会社が展開する｢SKINS｣ブランドからリリースされているコンプレッションウェアシリーズに、新製品｢K-PROPRIUM｣、｢ELITE｣、｢SLEEP｣の3つが登場し、プレス向けの発表会が実施されました。
コンプレッションウェアとは、シーンに応じて身体機能をサポートしてくれるインナーウェア。適度にギュっと体を締めつけることで、トレーニング効果の向上や疲労回復が期待できる、着るだけでパフォーマンスに変化を与えるちょっとロマンのある衣類なんです。
今回登場したのは、スポーツシーン専門の｢K-PROPRIUM｣と、疲労回復をうながすとされるRECOVERYシリーズの｢ELITE｣および｢SLEEP｣。見た目は同じタイツに見えるこれらですが、どのあたりがどう違ってるんでしょう？
まずは、｢K-PROPRIUM｣から。これは自己受容感覚（プロプリオセプション）を高めて身体のコンディションを快適にするというもの。はて、自己受容感覚とは？
自己受容感覚は自分の身体の位置や関節を感じることで、目をつむっていても自分の手足の場所がわかるか、みたいなもの。この受容器の活性化がスポーツの世界では重要で、例えば左右の足を前に踏みだす時に、いかに左右差をなくすかも、受容器の感覚を高められるかという部分にあたるそうです。ほぇ〜、感覚かぁ。
そうした、｢いかに感覚を意識するか｣をサポートしてくれるのが｢K-PROPRIUM｣。身体のいたるところにある受容器を、タイツ内側に配置されたパワーバンドが刺激することで、感覚を感じやすくさせる仕組みです。肌をさするだけでも受容器って活性化するんですけど、それをウェアがやってくれてる感じですね。
その分締めつけはかなり強め。筋肉を部位ごとにラッピングし、動いた際の筋肉の振動を押さえるはたらきもあるそうです。だもんで、完全にスポーツ専用モデルとなっています。トレイルランニングのような長時間モノよりも、短時間で運動強度の高いスポーツに向いているそうな。
今度は、疲労回復が期待できる｢ELITE｣と｢SLEEP｣を見ていきましょう。｢ELITE｣はスポーツの後や仕事中に、｢SLEEP｣はその名の通り睡眠時に装着するウェアです。特に、デスクワーク派の人にとって｢ELITE｣はイイ感じかもしれません。
そもそも、どうしてスポーツをした後に身体を締めつけるようなことをするのか。スポーツだと動いた後にクールダウン（アクティブレストっていうらしい）をして、いきなり休憩せずゆるい運動を挟んでから休息しますよね。ランニングの後に軽く歩くみたいな。これは翌日に疲労を残さないための重要な工程なんですが、｢ELITE｣の程よい締めつけは、そのゆるい運動みたいな効果があるんです。
しかも、スポーツ後だけでなく、日常生活で着用してもOKとのこと。｢ELITE｣を装着してデスクワークをするのもいいそうで、座り仕事の人には耳寄りなスーパータイツになるやもしれません。履いてると、ちょっとプロ感もあるし。
実際に着用してみると、着用時こそかなりの締めつけを感じましたが、数分もすればあまり気にならなくなりました。土踏まずまで覆ってくれるので、足裏に感覚があるのが新鮮ですね。このくらいの締めつけであれば仕事中や普段の生活の中でも装着できそうですし、脱いだ後は軽い運動をした後みたいなジンワリ感がありましたよ！
最後は、寝る時に装着する｢SLEEP｣。これはアクティブレストに対してパッシブレストと呼ばれ、完全な休養とか、そういう意味があります。締めつけの力はほどほどで、SKINS初の綿素材を配合。綿ならではの肌触りの良さや寝汗の吸水性、温度キープといった快適性により、睡眠時の回復が期待できるそうです。綿であることはかなり大事みたいですよ。
こうしたウェアって、身近レベルのパワードスーツみたいな感覚もあったりするんですど、まさにテクノロジーだなぁと。人の身体も物理ですから、何らかの外力が作用すれば変化が出るってのはわかります。それを解明していってるのがすごいというか。
スポーツ専用の｢K-PROPRIUM｣は2019年2月より、日常で使える｢ELITE｣と、睡眠回復が期待できる｢SLEEP｣は2018年8月末より、デサントのオンラインショップなどで販売が始まります。身近なパワードスーツ、気になる方は要チェックをば。
Source: SKINS
