恋に落ちたり、恋から冷めたり――はよくあることです。

不幸にも、それがまったく同じ相手に対して起こることも少なくありません。しかし、別れと復縁を何度も繰り返すこうした関係性は、思っているよりもずっとたくさんの感情エネルギーを奪い取ってしまうことがわかっています。

復縁を繰り返すのは負担が大きい?

「The Cut」の記事によると、学術誌『Family Relations』で発表された最近の研究は、同じ人と何度も別れては復縁することでもたらされる「心理的苦痛」を検証しています。

同じ相手とくっついたり離れたりを繰り返したことがある人なら誰でも、それがどれほど辛い体験か知っているでしょうが、その辛さの理由を分析する研究が行われたのです。

理由のひとつに、私たち人間は、自らの人生の不確実さに上手く対処できないことが挙げられます。自分の拠り所になるはずの人がぐらつくと、人は方向性を見失ってしまうのです。

事実、今回の研究で出された全体的な結論は、われわれは本質的にこういうタイプの関係にうまく対処できないとしています。たとえ長く続いたとしてもです。

別れと復縁の繰り返しは、心理的苦痛の症状の悪化と結びついていました。これは、関係性の変動が積み重なると、個人の混乱が深まる可能性があることを示唆しています。

そうなのです。筆者にはわかります。

真の問題は、同じ相手とよりを戻すたびに、関係が悪化することです。それはおおいに納得できます。ガスコンロに触ってやけどをすれば、手を離しますよね。

にもかかわらず、恋愛関係となると、懐かしさや孤独を感じたり、恋愛ドラマへの中毒的感情などが絡み合うことで、愛してはいても一緒にいてはいけないであろう人のもとへと、繰り返し引き戻されてしまうのです。

復縁しても関係性は悪くなる一方

これは必ずしも悪いことではありません。その問題をなんとかしたいという気持ちがあれば、一緒に成長して、より良い関係を新たに築いていくことは可能です。

けれども、今回の研究によると、自分たちが戻ろうとしている関係に対してそうした努力を注ぐことに、乗り気でない場合が多いそうです。

「これまで上手くいかなかったのだから、なぜ、関係改善のために感情的エネルギーを注ぎ込まなければいけないのか」ということでしょう。

自分が傷ついた原因は関係性だが、相手そのものにはまだ魅力があるといった感じなのです。

すなわち、関係を繰り返すたびに、そのひとつ前のときよりも悪くなっていくわけです。ひとりの相手と数回別れを繰り返してからでないと、関係が行きつくところまで行かないのは、そういう理由があるからなのかもしれません。

ある相手とうまくやっていきたいと本気で思うなら、古い関係であっても、まったく新しい関係であるかのように扱う必要があります。

とはいえ、それはかなり難しいでしょう。だったら、本当に新しい関係を一から始めたほうが賢明なのかもしれません。


Image: Motortion Films/Shutterstock.com

Source: The Cut, Online Library

Aimée Lutkin - Lifehacker US[原文