MacBook Proに新たな刺客。Core i9、GeForce GPU搭載:ThinkPad X1 Extreme ハンズオン

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  • author 山本勇磨
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MacBook Proに新たな刺客。Core i9、GeForce GPU搭載:ThinkPad X1 Extreme ハンズオン
Photo: 山本勇磨

ハイスペック×コンパクトへのこだわりに脱帽…。

Lenovo(レノボ)が擁するThinkPadブランドから「ThinkPad X1 Extreme」が発表されました。8月末にグローバルでは発表されていた機種なので、薄々、日本でも出ることは気づいていたのですが、それでもアツい。Core i9まで選べる第8世代のIntel Core Hプロセッサに、NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti Max-QのGPU、最大64GB DDR4のメモリなどなど、溢れんばかりのスペックを積んでいますからね。

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Photo: 山本勇磨
ディスプレイは15.6インチモデル、オンリー。こちらは4Kモデルで、フルHDモデルもあります

そもそもX1シリーズとは、ハイパフォーマンス薄型を両立させたモデルで、ThinkPadを代表するコンシューマー向けのハイエンドライン。X1という名を授かっただけにX1 Extremeはパッケージもちゃんと考えられていて、これらの性能が厚さ18.4mmの本体に詰まっているんです。MacBook Proの15インチモデルが、15.5mmなので良い勝負してますよね。さらに15インチのラップトップの中ではかなり軽めの1.71kgという重量。これもまたMacBook Proと比べると、なんと100g以上も軽い

ThinkPadを代表するX1シリーズって、軽くて薄くて、そこそこのパフォーマンスを抱えた堅実なPCでした。でもX1 ExtremeはMacBook Proの刺客とも言えましょうか、映像クリエイターが使っても無理がないところまで来てしまいました。エクストリーム!

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Photo: 山本勇磨

今日はレノボジャパンの発表会で、「ThinkPad X1 Extreme」をほんのわずかですが触ることができたので、触り心地を記そうと思います。短時間だったので、肝心のスペックを試すことができなかったのですが…。

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Photo: 山本勇磨

まず重量ですが、本体を持ち上げたらすぐわかります。軽い。15インチにして1.71kgとは、かなり軽いです。15インチのラップトップ特有の、片手でボディの端を持ち上げると腕が痛くなる感覚がかなり少ない。

ただ、高出力なCPUとGPUを大きなファンで冷却するために本体の厚みは18.4mmになっており、そこそこの厚みは感じました。上の写真をみると薄く見えますが、側面から本体中央にかけて分厚くなっているんです。とはいえ、クラムシェルを閉じたときはとても綺麗にまとまるので、持ち運びのときにかさばるようなゴツさは感じません。

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Photo: 山本勇磨
左右に二つある丸いパーツがファン。そこから伸びる管が熱を処理するパイプです

冷却の話が少し出ましたが、X1 Extremeは熱処理の設計をかなり見直したよう。

まずは、空気をより多く取り込める新世代の羽を設計。さらに、羽を固定するファンハウジングと熱を逃すパイプをワンパーツで設計することでCPU/GPUを効率よく冷ますという、驚きの作り込みです。

ThinkPadは横浜の大和研究所という施設で0から開発されています。蛇足ですが、グローバル展開されているPCが日本ですべて設計されているケースは珍しく、ビッグブランドなのに公式サイトには載っていないような細かい設計の話も聞けます。

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Photo: 山本勇磨

戻りましょう。やっぱり、ThinkPadといえばキーボード。これじゃないと作業ができないという方も居るトラックポイントと気持ちいいキータッチが、ThinkPadをThinkPadたらしめます。

言うまでもなく、X1 Extremeもとても気持ちいいですね。キーの押し始めからリリースまで均等に力を入れていくキータッチで、なめらかに、流れるように入力していけます。最初に力を入れるとあとはスコっと落ちてくれるSurfaceのType Coverキーボードも僕は好きですが、性格はぜんぜん違いますよ。

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Photo: 山本勇磨

生産性がテーマのThinkPadは端子も充実しています。USB-C(Thunderbolt 3、USB-PD対応)が2つ、USB-A(USB 3.0)が2つ、フルサイズのHDMISDカードスロット、イーサネット拡張コネクター。多分このラインアップで困ること、ないんじゃないでしょうか?

ThinkPad X1 Extremeは27万8000円(税別)から。Core i9モデルはまだローンチされませんが、Core i7/i5は9月11日より出荷されます。Core i7、16GBメモリ、512GBストレージで33万4000円(税別)と、すでにCore i9モデルの値段をみるのが怖いですね。

しかし、コンシューマー向けのX1シリーズが、Core i9のHプロセッサやGeForce GPUにも対応したことで、ThinkPadがビジネスユースなPCから、クリエイターユースもできるPCという印象に変わりました。ハイスペックで高速、かつハードウェアの作りも丁寧。そんなWindowsマシンが必要なら、検討の価値ありです。

Source: レノボジャパン