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パナソニックとぴあ、電子チケットで連携。ガンバ大阪戦でスマホ入場&飲食も

パナソニックは、スポーツやエンターテインメントなどのチケット電子化で、ぴあと協力。来場者がスタジアムやアリーナで受けられる新たなサービスを目指した取り組みを開始すると14日に発表した。

国内のスタジアムやアリーナ施設では、入場チケットの確認やグッズ・飲食店舗の現金支払いなど人為的作業が多く、運営事業者の業務改善や来場者サービスの向上が進みにくいといった課題がある。

両社は、チケッティングサービスとスタジアム内の設備、端末から得られる情報を一元的に連携するサービスを、様々なビジネスパートナーと連携し開発・推進。具体的には、ゲート認証、ルート案内、キャッシュレス決済、アクティビティなどの各種サービスを、スマートフォンや非接触ICカード、ウェアラブル端末など「電子化されたチケットデバイス」を通じて情報連携。来場者が施設を快適に、楽しく利用できる環境を整備。運営面でも、省人化、効率化に繋がるサービスの開発を目指す。

取り組みの第一弾として、11月24日にパナソニックスタジアム吹田で行なわれる、サッカーJリーグのガンバ大阪 vs V・ファーレン長崎戦において、新たなスタジアムサービスを実証実験する。

今回の実証実験では、両社が大日本印刷、三井住友カードと共同で、Jリーグ公式戦において3万人規模のホーム側全ての来場者が電子化されたチケットで入場できるプラットフォームを検証。

現在、ガンバ大阪では約57%の来場者が紙チケットで入場し、運営スタッフが目視でチケット券面の確認、一時退場の際には再入場スタンプで管理している。スタジアム内のグッズ、飲食店舗はキャッシュレス対応しているが、利用率は10~20%程度(取り扱い件数ベース)。

実験では、すべての来場者はファンクラブカード、スマホQRチケット、ウェアラブルチケットなどの電子チケットを使用する形となる。チケットデバイスを利用して、スムーズなゲート入場、国際ブランドの非接触ICプリペイド決済サービス(VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubなど)によるグッズや飲食の支払い、アクティビティへの参加などができる。

この実験により、混雑緩和や、運営の負担軽減、入場/決済/アクティビティ履歴を元にしたデジタルマーケティングの可能性などについて検証する。

パナソニックは、スポーツ・エンターテインメント施設の演出設備やセキュリティ機器、ゲート端末、店舗の決済端末などのIoT機器を開発しており、来場者への体験価値を高めるサービス開発に取り組む。ぴあは、チケッティング業務を核とし、興行関連やスポーツ関連団体・企業向けソリューション提供、会場運営のサポート、コンテンツ創出などを手掛けている。両社は、チケットを核とした様々なサービスの連携により、来場者にとって魅力のある体験を提供し、施設周辺や地域経済への貢献も視野に、総合的なスタジアムサービスの開発を目指すという。