iPhone、安くなーれ。有機ELディスプレイの製造にLGも公式参入でサムスンによる独占供給が終了

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  • author 塚本 紺
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iPhone、安くなーれ。有機ELディスプレイの製造にLGも公式参入でサムスンによる独占供給が終了
Image: Dedi Grigoroiu / Shutterstock.com

来年からは、値段で驚かせないでね。

昨年発売のiPhone Xで搭載された有機ELディスプレイの美しさには多くのユーザーたちが息を呑みましたよね。そして先日発表された3つの新型iPhoneのうち、iPhone Xの後継モデルであるiPhone XS、XS Maxの2つはどちらも有機ELディスプレイとなっています。さらに2019年のiPhoneは全モデルが有機ELディスプレイになるのでは、という報道もあり、有機ELディスプレイの導入がどんどんと加速化されるのは明らかです。

そんな中、The Korea HeraldはLGがiPhone用の有機ELディスプレイの製造に公式に参入が確定したと報じています。iPhone Xに関してはサムスンがAppleの厳しい品質テストに合格した、唯一の有機ELディスプレイ・サプライヤーとして製造をしてきていたのですが、ここにきてサムスンの独占製造が終了となりました。

iPhone Xが話題になったのはディスプレイだけでなく、その値段です。10万円を軽く超える価格設定に多くの人が「スマホにそこまで払う時代になったのか」と驚いたわけですが、この高価格の一つの原因として指摘されてきたのがサムスンが独占供給をしていた有機ELディスプレイです。9To5Macの推測によると、サムスンはディスプレイ一つに付き97ドルをAppleに請求しているとのことでした。

Appleは製品の価格を下げるためにも、部品製造には複数のメーカーを使っています。有機ELディスプレイに関してもLGに製造への参入を望んでおり、これまでの報道では製造のボリュームを上手くLGがこなせそうになく、しばらくはサムスンの一社供給が続くのでは、と語られてきていたのでした。しかし今回のLGの公式参入によって2社による有機ELディスプレイ供給が開始されることになったわけですね。

今後メインストリームとなる有機ELディスプレイなので製造量の急増が課題なのはもちろんですが、2社供給となることでiPhone自体の価格がもう少し抑えられるようになれば...と祈るばかりです。

Source: The Korea Herald, 9To5Mac, The Wall Street Journal