季節は間もなく秋へと移り、食べもののおいしい時期となります。秋の味覚のひとつに、きのこがあります。

きのこの王様といえば、松茸。しかし、値段が高くてなかなか手が出ませんよね。庶民の味方は、やっぱりしいたけでしょう。

今回は、旬の生しいたけを使った、手軽に作れて箸が止まらなくなるおかずをご紹介しましょう。

使う材料は、しいたけだけ。そこに、家にいつもある調味料を足して作るシンプルレシピです。きのこ類は洗うと風味が落ちるので、基本的には洗いません。ここも時短できるポイントですね。

あと一品欲しいときにも少ない材料でさっとできるので、覚えておいて損はないですよ。

しいたけの可食部はどこ?

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切り落とした部分が「石づき」
Photo: 大崎えりや

食べられるのは傘の部分だけだと思っている人も多いですが、柄の部分も食べられます。柄の先の「石づき」という部分だけが硬くて食べられません。思っていたより可食部が多いと感じるのではないでしょうか?

今回のメニューは、この柄の部分もしっかり食べられるレシピとなっています。

しいたけの柚子こしょうグラタン

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Photo: 大崎えりや

▼材料

生しいたけ……8個

マヨネーズ……大さじ2.5

柚子こしょう……適量

▼作り方

STEP1.

しいたけは傘の部分と柄の部分を切り分け、柄を小口切りにする。

STEP2.

小口切りにした柄とマヨネーズ、柚子こしょうをよく混ぜ合わせ、1のしいたけにのせる。

STEP3.

トースターでこんがりするまで焼いてできあがり。

しいたけの傘の部分を器にして作ったグラタンです。見た目も可愛らしく、お弁当にもよさそう。こんがりと焼けたマヨネーズが香ばしく、ほんのり柚子こしょうの風味が感じられます。

旬のしいたけの香りや甘み、食感が存分に楽しめる一品。ひと口サイズなので、パクパク食べてしまえます。お酒のおつまみにもピッタリ。

しいたけのガーリックバター醤油

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Photo: 大崎えりや

▼材料

生しいたけ……8個

オリーブオイル……大さじ1

にんにくチューブ……小さじ1/2

醤油……小さじ2

粗挽き黒こしょう……適量

バター……10g

▼作り方

STEP1.

しいたけは、傘の部分と柄の部分を切り分けて、柄を小口切り、傘を細切りにする。

STEP2.

フライパンにオリーブオイルとにんにくチューブを入れて軽く炒める。

STEP3.

2に1のしいたけを入れて、全体にしんなりしたら、醤油、粗挽き黒こしょうを加える。

STEP4.

醤油が全体にまわったら、バターを入れて、溶かしながら絡めて出来上がり。

いろいろ使えて、お酒にも合う

ひと口食べるとにんにくとバターの風味でとても濃厚。加えて黒こしょうが利いたスパイシーな味わいは、とにかくごはんが進みます。見た目は地味でもなんとも美味。

ごはんだけでなく、パンにも合うし、お弁当にも入れやすい。サラダなどのトッピングにするのもオススメ。ひとつあるといろんなものに使える、便利なメニューです。

しいたけは、お値段が手ごろ調理もしやすい食材。あまり料理が得意ではない、ひとり暮らしの人にもぴったりです。倍の量で作っても、おいしくてすぐになくなってしまうでしょう。

どちらも旬のしいたけの旨みを余すところなく味わえる料理となっています。秋の味覚が恋しい夜、お酒と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

レシピ・文オガワチエコ

料理研究家。ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールで料理と製菓を学ぶ。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)、『おにぎらずの本』(泰文堂)など。道具も調味料もない彼の家で、いかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。2015年9月11日には新刊『スティックオープンサンドの本』を出版。

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