帽子、火炎放射器、レンガでおなじみThe Boring Company。
発想が冴えているのか、常人の想像を超える超人なのか、イーロン・マスク。そして物議を醸すことで知られるマスクの会社The Boring Company(ザ・ボーリング・カンパニー)。この会社、するどい人はお気づきかと思いますが、実は英語で退屈の意味を持つBoringと掘削のBoringを掛けたダジャレをふくんだ社名なんです。
SpaceXに劣らず、その注目度120%のThe Boring Companyの地下交通網計画。どうやら実現に向けた一歩が踏み出されたようです。その大きなステップをまとめてみました。
今度は、地上から地下への「入り口」が作れるように
複数の地元紙によれば、2018年9月13日、地下交通網に入っていくための縦型トンネルを掘り下げる許可をホーソーン市議会が承認しました。The Boring Companyはすでにロサンゼルス郊外ホーソーンのSpaceX本社ちかくに土地を購入済みらしく、自宅ガレージから地下トンネル(こちらもテスト中)へと続く入口部分のプロトタイプを建設ができる切符を手にしたことになります。
今回の工事は、地上から地下への縦型トンネルのみ許可とのこと。また、ホーソーンから承認を受ける際、テストエレベーターは一般には使用させないこと、車は外の一般道を通らずにトンネルへと移動することを約束してもいるようです。今のところ、コンセプト動画のように公道から直接アクセスできませんが、SF映画さながら直接トンネルの地下交通網にぐいーんとアクセスできるというわけです。
The Boring Companyは建設前にホーソーン市議会に細かい契約の内容を提出しなくていけませんが、初期計画によれば、トンネルにアクセスする複数の計画があることも明らかになっています。資金はすべて獲得済みとされていますし、ひょっとしたらもう計画の一部は調達済みなのかもしれませんね。
地下バスも計画進行中
またThe Boring Companyは、シカゴやLAで地下バスを建設する計画を今年打ち出したばかり。こちらは自家用車ではなく乗合バスのようなものですが、こちらもトンネル交通網達成のための大きな足がかりとなること間違いないでしょう。
トンネル内の車は内燃エンジンを持たない電動「スケート」で輸送され、最大時速240kmの速さで運行します。トンネルの大きさも抑えることができ、通気の問題も解決されるとか。この自律型電気スケートも、少なくとも交通渋滞や事故を防ぐものとされていますが、実際はどんな姿の乗り物になるのでしょうか。
The Boring Company、目が離せませんね。
Source: Ars Technica