気温も落ち着き、秋の訪れを感じるようになりました。秋は旬を迎える食材が多く、食べものがおいしい季節です。

魚も旬を迎えるものが多く、そのなかのひとつに秋鮭があります。今の時期は脂がのっていて最高です。毎日食べても飽きないという方も多いでしょう。

とはいえ、焼くのは面倒で手間がかかるので、忙しいときには厳しいかもしれません。そういうときに重宝するのが、今回ご紹介する鮭フレークです。市販の瓶詰めが思い浮かぶかもしれませんが、自分でかんたんに作る方法をお教えします。

作り置きしておけば、仕事の帰りが遅いときなど、ごはんにかけたり、サラダのトッピングにしたり、お茶漬けにしたりと瞬時に食事のクオリティがアップ。時短料理の手助けにもなります。

かんたん鮭フレークの作り方

▼材料

鮭(甘塩)…… 2切れ

酒……大さじ2

みりん……小さじ2

サラダ油……小さじ2

白すりごま……小さじ2

鮭は甘塩を使うのがポイントです。そのまま使えるので時間がかかりません。まったく塩気がない生鮭であれば、塩を適量加えて調理してください。

▼作り方

STEP1.

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鮭は耐熱性密閉容器に入れ、酒をふって600wの電子レンジで1分半くらい加熱する。酒を振るのは、臭みを取るためなので忘れずに。

STEP2.

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Photo: 大崎えりや

粗熱が取れたら、皮と骨を取る。皮と身の間にある血合いと呼ばれる部分は、多少臭みがあります。取るか取らないかはお好みでどうぞ。

ちなみに私の場合は、旨みにもなり、自家製っぽさも出るので取りません。

STEP3.

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Photo: 大崎えりや

フライパンにサラダ油を入れて熱し、2の鮭をほぐしながら炒める。ほぐしている最中に骨があれば取る。

鮭のほぐし方は、お好みで。大きめにすると食感が楽しめるし、細かくするとフレーク感が出て瓶詰めの状態に近くなります。

STEP4.

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Photo: 大崎えりや

途中でみりんと白すりごまを加えて、アルコールを飛ばしてできあがり。

忙しいときに活躍。いろいろアレンジできる

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Photo: 大崎えりや

鮭の色がとても鮮やかで秋らしい一品です。ごまの香りが食欲をそそり、噛むほどに旨みがあふれ出してきます。温かいごはんにかければ、これだけでおかずとして十分。ついつい食べすぎてしまうかもしれません。

作り置きしておくこともできますが、どうしても味が落ちるので、あまり時間は空けないほうがいいです。でも、このくらいの量ならば、箸が進んですぐに食べきってしまうでしょう。

それに、チャーハンやパスタに入れたり、ポテトサラダに加えたりといろいろ使えますしね。

脂がのってない鮭もおいしく食べられる

鮭フレークであれば、多少時期を外してあまり脂がのっていないものでもおいしく食べることが可能。ですから秋に限らず、鮭の味を楽しめるメニューと言えます。

食欲の増してくるこれからの時期。手軽にお腹を満たせるこういった料理は本当に重宝します。ごはんにたっぷりのせて、豪快にお召し上がりください。

レシピ・文オガワチエコ

料理研究家。ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールで料理と製菓を学ぶ。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)、『おにぎらずの本』(泰文堂)など。道具も調味料もない彼の家で、いかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。2015年9月11日には新刊『スティックオープンサンドの本』を出版。

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Photo: 大崎えりや