古いiPhoneを買ってもいいんじゃない?って言いたい

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  • author David Nield - Gizmodo US
  • [原文]
  • 中川真知子
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古いiPhoneを買ってもいいんじゃない?って言いたい

言いたいー、言いたいよー。

新しいiPhoneが発表され、9月21日(金)にはiPhone XS/XS Maxも発売開始しましたね。レビューも増えてきて、新品に魅了されて財布の紐がゆるくなりつつある人もいるんじゃないでしょうか?

でも、やっぱり高いですよね。子育て世代の私には手が出ません。そこで、新iPhoneが買えない自分を慰めるためにも「古いiPhoneを買った方がよくない?」という理由をいくつか紹介していくことにしますよ。

1) iOS 12で使える機種がいっぱい

年に1度の大型アップデートで、新しいOS「iOS12」がリリースされました。キーボード表示が50%、ホーム画面のスワイプによるカメラ起動は70%高速化したそうです。

ありがたいことに、このiOS12は2013年発売のiPhone5sから対応しています。自分そっくりなアバターが作れる「ミー文字」はiPhone XやXS、XR専用なので使えませんが、多くの人にとって重要な機能ではないでしょう。

2)8万4800円って実は高価

今回の新型iPhoneシリーズの中でも、「iPhone XR」は8万4800円と10万円をきっていますが、決して安いわけではありません。iPhone XSは11万2800円(税別)〜、iPhone XS Maxは12万4800円(税別)〜と、その他が高いからなんとなく手頃に見えるだけで、8万4800円は絶対値として十分お高いです。一般的な金銭感覚に戻りましょう。

まぁ、8万4800円を365日、2年間使うと考えれば1日あたり116円。1日に何度も使いますし、手に取ったり見るたびに幸せに感じられるなら、安いかもしれません。でも、8万4800円もあれば下手したら海外旅行行けちゃいますよ?

それにほら、旧モデルは新型の発売にともなって、一斉値下げされています。

iPhone 7:6万1800円→5万800円
iPhone 7 Plus:7万4800円→6万4800円
iPhone 8:7万8800円→6万7800円
iPhone 8 Plus:8万9800円→7万8800円

旧モデルだからといって機能に問題があるわけではありません。特にこだわりがないのであればiPhone 7でも十分通じるでしょう。

3)最新機能はあなたにとって本当に必要?

Appleはスピード向上を猛アピールしています。2017年にリリースされたiPhoneには「A11 Bionic」が搭載されていていますが、新作iPhoneの「A12 Bionic」はそれより25〜70%も速度が向上したんだとか。2016年、2015年、それ以前に発売されたiPhoneと比較すれば、その差は歴然でしょう。

でも、羨ましいと思う前にちょっと待って。私たちにとって、速さはそこまで必要なんでしょうか? 日常的に使っているアプリを開くときの速度は、過去の2世代で比較してもそれほど大差はないんです。

動画編集やハイエンドゲームといったニューラル・エンジンが重要なものに関しては、世代間で差がみられるでしょう。しかし、数万円支払ってでも速くする価値は本当にあるんでしょうか? 私は2015年発売のiPhone SEを愛用しているので、iPhone 7や8に買い換えるだけでも十分満足できますね。

カメラも同様です。新しければ新しいほど性能のいいカメラが搭載されているわけで、新iPhoneに関しては「一眼レフカメラに負けずとも劣らない」レベルなんだそう。iPhone XとXSのカメラの夜景を比較した記事を読んだときには、XSが欲しくてたまらなくなりましたが、考えてみたら私は滅多に夜の外出をしません。夜外出するということは自分にとって特別なことなので、信頼できる「Sony RX100 IV」を持っていくでしょう。つまり冷静に考えれば、夜景撮影にそこまでこだわらなくてもいいということになります。

それにThe Unlockrが過去に2015年から2017年にリリースされたiPhoneカメラの比較検証をしていますが、これを見る限りiPhone8でも十分に満足できるクオリティです。

プロのインスタグラマーでもない限り、そこまでハイスペックなカメラっていらないんじゃないでしょうか。

4)Face IDやアニ文字で何するの?

iPhone Xからホームボタンがなくなって、指紋センサーの代わりに顔認証システム「Face ID」が使われています。通常は目を開けて注視しなければ解除できませんが、目を見開くことが 難しい人のために「注視不要」の設定もあります。注視不要設定をオンにしていない限り、寝顔ではロックを解除できないので、寝ている間に第三者にスマホの中身をのぞかれる心配はありません。

しかし、この機能に3万円以上払いたいかと聞かれたら、うーん…ちょっと悩んでしまいます。それに、OnePlus 6TとGalaxy S10はどちらもスクリーンに埋め込まれた指紋リーダーの搭載が噂されていますよね。Appleが排除した指紋リーダーを、スクリーンにインすることで残そうとしているのは興味深い。Appleも追従する形になる、かも?

Face IDは役立ってくれそうな気がしますが、アニ文字は正直なところ、心底どうでもいいです。iPhone Xから搭載された進化系絵文字機能ですが、なくてもまったく問題ありません。私からしてみれば、これが欲しくて大金を払うのは富豪の金銭感覚と言えます。

ここまで書いてみた結果、やっぱり私はiPhone SEを壊れるまで使い続けようという気持ちになりました。もし今すぐ壊れてしまったら、iPhone8を選ぶでしょう。今でさえ手持ちのApple製品をフル活用できているとは思いませんし、新iPhoneは宝の持ち腐れ。あ、決して負け惜しみなんかじゃありませんからね…! たぶん。