嘘か真か、恐ろしい…。
テクノロジー社会の裏の顔でしょうか。ブルームバーグ(Bloomberg Businessweek)は、中国がAppleらテック企業にマイクロチップによるスパイ活動を仕掛けていたと報じています。一方、Appleらはこの報道を完全に否定しています。
中国軍部の指示でサーバーにスパイチップが入っていた?
報道によれば、このスパイ活動は「米粒とそう変わらないサイズのマイクロチップ」をサーバーに挿入することで行われていたとのこと。
この活動を中国企業に指示したのは、中国の軍当局。そしてマイクロチップはデータを盗み出したり、プログラムコードを混入させていた可能性があったというのです。また具体的には、Elemental社のサーバーに使用されたSupermicroのマザーボードがターゲットとなったようです。
攻撃を受けたAppleやAmazon(アマゾン)は内部調査にてハッキングの事実に気づき、米当局に報告。またハックされたサーバーをシステムから取り除いたとのこと。一方、実際にデータが盗み出されたとの直接的な証拠は見つかっていない...とされています。
AppleやAmazonは報道を否定
そしてそんな報道と真っ向から対立するように、AppleとAmazonはハッキング報道を全力否定。
たとえばAppleは、「事実は非常に明確だ。Appleのサーバーにおいて、悪意を持ったチップやハードウェアの操作、虚弱性の追加が発見されたことは一切ない」とBloombergに伝えているのです。また、FBIや国家情報長官、CIAやNSAは騒動に関するコメントを拒否しています。
また、Supermicroも「Super Micro Computer, Inc.は本日、販売されたサーバーのマザーボードに悪意のあるマイクロチップが含まれていたという報道に関して、強く反論します。」と、強い口調で報道を否定するプレスリリースを出しています。
今回の報道やAppleの声明からだけでは、実際にハッキングが発生したかどうかを断定できません。しかし国家によるサーバーへのハッキングはこれまでも繰り返し報道されてきた経緯があり、今回の報道もある意味驚くようなものではありません。
個人でどうこうできるレベルをまったく超えた今回のハッキング騒動ですが、事実の解明が望まれます。
Source: Bloomberg Businessweek via The Verge